中国2番手スーパーのRT マートが復活賭けて挑む巨大な「次世代店舗」とは

牧野 武文(ライター)
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大潤発2.0の店内
大潤発2.0の店内。サッカー場2つ分もある広大な店舗ながら、SKUが従来よりも縮小。広々とした空間で買物を楽しめるようにしている(RTマートHPより)

 2021年以降、中国の食品スーパー(SM)業界は、多くの企業が業績悪化に頭を抱える状況となっている。

 業界第2位の台湾系SMチェーンであるRTマートも例外ではないが、同社は新業態「大潤発2.0」を“次世代店舗”と位置づけ、この苦境を乗り越えようとしている。すでに江蘇省無錫市に1号店を開店し、22年内に30店舗を展開、同時に旧型店を70店舗閉店する計画だ。最終的に400店舗超の全店舗を大潤発2.0に置き換えていく。

 大潤発2.0の最大の特徴は店舗面積が広大な点で、1万4000㎡(サッカー場2つ分)が標準サイズになっている。店舗面積を大幅に広げた一方で、取り扱いSKU数は従来の約3万から2万5000に縮小している。

消費者の“保守化”が開発の背景に

 コロナ禍以降、2つの大きな消費行動の変化が起きているとRTマートは見る。1つは、人々が密集する場所を避けるようになったこと、もう1つは

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