【米アマゾン】ホールフーズ買収完了、店頭商品の売価引き下げ

2017/08/28 13:00
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 米アマゾン・ドット・コムは8月24日、米自然食品スーパーマーケット最大手のホールフーズ・マーケットの買収が28日に完了すると発表した。アマゾンはホールフーズを総額137億ドル(約1兆5000億円)で買収することで両社が最終合意したことを6月16日に明らかにしていた。ホールフーズの既存株主と独占禁止法当局の承認を経て、買収手続きが完了する。

 

 これを受けて、ホールフーズは28日から有機・自然食品を中心に一部の定番商品の価格を引き下げる。値下げ対象商品は順次、増やしていく。両社は仕入れや物流などで共同化、効率化を模索し、ホールフーズの低価格政策を推し進める。

 

 また、アマゾンの有料会員である「アマゾン・プライム」のメンバーが、ホールフーズ店舗で割引などの特典を得られるようシステムを統合し、ホールフーズの客数増につなげる。

 

 一方、アマゾンは「365エブリデイ・バリュー」などホールフーズのプライベートブランド商品をインターネット通販や生鮮宅配「アマゾンフレッシュ」などで取り扱う。加えて、アマゾンの宅配ロッカー「アマゾンロッカー」をホールフーズの一部店舗に設置し、アマゾンで注文した商品をホールフーズの店舗で受け取れるようにする。

 

 ウォルマート・ストアーズやクローガーなど大手小売業が、有機・自然食品の取り扱いを増やし、低価格で販売していることが、ホールフーズの業績低迷の要因となっている。アマゾン傘下に入ったことで、ホールフーズは価格面での競争力を取り戻し、業績復活につなげる構えだ。

 

 

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