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2017年9月14日

『グローバル戦国時代を制したサムライ経営の本質 国際ビジネス成功の処方箋』
エーザイ株式会社 元副社長 松野聰一 著
(文芸社/1200円〈本体価格〉)


 本書は、「患者様とその生活者の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献すること」と企業理念を定款に定めているユニークな会社、エーザイの国際化史である。内藤晴夫CEOも推奨する本書は、5人の子会社の平社員から1万人企業の副社長にまで上り詰めた著者の自叙伝を通じて、海外展開における様々なノウハウを余すところなく盛り込んだ絶世の書物である。

 

 概要は、海外進出プロジェクトを成功させるグローバル経営の秘訣と、海外で一旗揚げたい会社員が知っておくべき事柄を、著者の実体験から各章末には、「今だから言えるこぼれ話」を交えて解説している。

 

 具体的には、第1章 海外マーケティングの処方箋、第2章 グローバル経営マネジメントの処方箋、第3章 グローバル人財マネジメントの処方箋、第4章 海外営業の処方箋、第5章 海外志向でキャリアアップする処方箋で構成されている。これらから、海外で結果を出すマーケティング戦略、経営術、人材マネジメント、営業、そして海外志向の会社員のキャリアアップ・プランについて学べる。

 

 本書の見どころは、著者が1979年エーザイの留学制度第一号として、米国ニュージャージー州立ラトガーズ大学ビジネススクールで学び、MBAを取得した。そこでわかったことは、実践は知識だけでは不十分であり、実践を通した訓練と経験、つまり「現場知」は、海外でビジネスをするうえで必須であると悟った。その「知識」と「現場知」の融合を豊かにまとめ上げた本書は、医薬品業界のみならず、グローバル企業やこれから海外進出を目指している企業の会社員が、喫緊の課題としている海外ビジネスのノウハウを知りたいとき、あるいは打開策が欲しいときの国際ビジネス成功の処方箋として大いに活用できる。ぜひお勧めしたい一冊である。

一般財団法人 食料農商交流協会 顧問・博士(経営学) 今泉文男 

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