おうちでスポーツ観戦、勝負は前半戦!売り込むべきカテゴリーとは?

文:児玉 一穂(日本食研ホールディングス株式会社 食未来研究室室長)
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2024年は国際的なスポーツ大会が開催され、家庭でのスポーツ観戦市場の拡大が見込まれる。誰が、いつ、何を食べながらスポーツ観戦を楽しんでいるのか?生鮮、総菜を含めたPOSデータ、検索データを分析してねらい目のカテゴリーを紹介する。

家でスポーツ観戦
TVの前で食事をしながらスポーツ観戦を楽しむ層はファミリー層であり、販促を強化すべきカテゴリーもファミリーに好まれるかどうかを判断基準とする必要がある(写真はイメージ、iStockよりvladans)

「おうちでスポーツ観戦市場」のねらいはファミリー層

 2024年はフランス・パリで4年に一度の国際的なスポーツ大会が開催される年であり、TVの前に釘付けとなる方も多いのではないだろうか。この大会が開催されている期間中はスポーツ観戦をしながら食事やお酒を楽しむシーンが増えるため、スーパーとしても売上を伸ばすためのよい機会と考えられるが、昔と違ってスマホやタブレットが普及し、TVで見る機会は減ってきているようにも思われる。検索データでスポーツ大会をどう視聴しているのかを調べてみたところ、【図1】にあるように、この大会との同時検索で「スマホで見る」、「見逃し配信」を検索している年代は若年層となっている。同様に「テレビ放送」を検索している年代を見てみると40代の子育て世代がピークとなっており、TVの前で食事をしながらスポーツ観戦を楽しむ層はファミリー層であり、販促を強化すべきカテゴリーもファミリーに好まれるかどうかを判断基準とする必要があると考えられる。

【 図1】 同時検索ワードの年代別構成比

 では、TVでスポーツ観戦をしながら何が食べられているのか? 2021年の東京大会時と2020年の同時期とを比べて、どのカテゴリーが伸びているかを見ることでねらい目のカテゴリーを抽出してみた。

 2020年比は以下の4つの期間でそれぞれ値を算出した。①大会前:7月1日~7月20日、②大会前半7月21日~7月31日、③大会後半8月1日~8月8日、④大会後8月9日~8月31日。2020年比が①~④までの期間ですべて高いとそのカテゴリー自体がアップトレンドであるという可能性もあるので、②、③の期間が①、④の2020年比より高くなっているカテゴリーに注目した。

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