あのユニクロも苦しんだのに! ワークマンに“ブームの反動減が来ない”明確な理由
2019年も残すところあと数日となった。国内外ともに激動の1年だったと思われるが、今年は新天皇のご即位と新元号へ切り替わる節目の年でもあり、世の中的には、高揚感とともに新時代への期待と不安の入り混じる空気感だったかもしれない。過ぎゆく2019年を振り返りつつ、今日も小売業界に少々思いを馳せるのであった。
ワークマン、驚異的な既存店成長が続く
ワークマンの売上好調が続いている(図表1)。2019年11月実績の既存店増収率は前年同月比24.1%増と高伸長しており、4-11月累計で見た既存店増収率は前年同期比26.6%増である(HP開示)。2017年末頃から始まった売上増加が約2年継続していることになる。2018年11月・12月のハードルが高いことから(既存店実績:2018年11月は同20.1%増、12月は同32.7%増)、会社側では2020年3月期下期(10-3月)の売上動向に関して慎重な見方をしていた。とは言え、今11月実績を見る限り、販売好調に変化はなさそうだ。
同社の成長ドライバーは主力3ブランドのPB商品(アウトドア向け「FieldCore」、スポーツ向け「Find-Out」、高機能防水防寒「AEGIS」)の開発・強化となっており、2020.3期上期(4-9月)実績のPB商品の売上構成比は44%に達する。
近年のワークマンの高成長については、各種マスコミや評論家たちが様々に論じており、同社について語ることにはいまさら感すらあるかもしれない。それでも、同社の事例は切り口がいくつもあり、興味深いテーマである。