ローカルスーパーの生き残り戦略を徹底解説!

解説:鈴木 國朗(アイダスグループ代表)
構成:西岡 克(フリーランスライター)
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ローカルスーパー1280

かつて大手チェーンはローカルに合わせることが不得手だった。ローカルの食品スーパー(SM)は地域特性を心得ており、地の利を生かして20年近く前までは地域で優位に立っていた。しかし今では大手もその土地に合ったきめ細かな商品構成やプロモーション対応を始めている。では、ローカルスーパーは今後どうすれば生き残れるのか。その方法を考えてみよう。

人や組織が変わらないことが問題だ

 ローカルスーパーはみんな同じことに悩んでいる。それは、事業承継問題に加えて同じことの繰り返しによるマンネリ化、パターン化し恒常化してしまうことへの不安だ。その壁をどう破っていけばいいのかがわからない。

 マンネリ化で私が一番危惧しているのは、人が活性化していないことだ。新陳代謝がないから、若い社員が定着せず、従業員はパートを含めて高齢化している。

 SMは本来、鮮度感にあふれ、生き生きとした売場が持ち味なのに、自社流の運営や教育が続いて、進化を遂げることができず、八方ふさがりになっている。

 組織の硬直化という問題もある。年商100億~1000億円の企業規模なら本部がある。各店には売上・利益予算が与えられ、店ではいかに営業利益を上げ、収益性を高めるかに必死に取り組んでいる。しかし由々しきことに本部の改革は進んでいない。

 たとえば人事部を例に挙げよう。多くの企業では彼らは本部内で仕事をしている。しかし人事部の本来の役割は店を回って、従業員の声を拾い、問題になりそうなことを事前に把握して、対策に取り組むことではないか。とくに今の時代はフットワークのよさが企業の生命線になる。

 店舗開発部も同じだ。新店の開発はもちろんだが、

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