仕事激変で商社の競合はコンサルに!人生を自分で切り開くための方法とは
私がFRI & Companyを設立した理由
私は、7年前病院で死の淵をさまよい、余命宣告された(ちなみに、私をクビにした会社はこの病を理由に解雇した)。しかし、私はあと数年で死ぬなど考えられず、また、主治医も「誤診だ」と前言撤回し、70でも80際でも生きてゆけるといってくれた。私もそのつもりで第2の人生の準備をしている。
そんなとき、マッキンゼーの友人(私はカネボウ再建、スシロー再建、AI企業の立上げなど、マッキンゼーの方にとてもお世話になっている)から、大きなチャンスをいただき、マッキンゼーOBでないにもかかわらず、マッキンゼー出身者からなるサークルにいれてもらい、彼らの凄さと奥の深さをリスペクトしている。私は今から20年前、FRI & Associate というNPOを設立し、会員1000名を超える巨大組織を作った。半数以上が東大・一橋という超高学歴企業のスーパーチームで、今のコンサル・パートナー、インベストメントバンク、ファンドなどの主要部門に何十もの人間を送り込んだ。これは本当によい経験となり、NPOではなく、「いつかFRI & Companyをつくりたい」と思うようになったのである。
FRI &Associatesは後任にフリーキャッシュも一緒に譲ったが、このたびFRI &Companyを設立した理由は、私がコンサルタントになったとき、それは、大前研一氏華やかかりしころ、会社で寝る間もなく厳しく働かされるが、ホワイトボードがあればどこでも生きてゆける本来のコンサルタントをもう一度つくりたいという思いからだ。
コンサルであるために「捨てた」もの
コンサルタントの質低下が指摘されて久しい。ファンドや事業会社の経営企画の人間もそれをよく分かっていて、瞬間的にちょっと優秀な手が足りない時の資料作りリソースという位置づけにまで「コンサルタント」という職業の地位が低下した。大学なら入って終わりだが、社内で生き残れる確率は0.1%を下回る。コンサルティング会社で定年までいたという人を、私は過去日本で1名しかしらない。(私がいうコンサルタントは外資戦略系に限定)
かくいう私も、コンサルタントに運良く内定をもらい33歳で転身した際、最初にやったのは、「漫画」を捨てたことだった。私は毎晩先輩に飲みにつれていかされ、自慢話をきかされながら、朝はフレックスタイムで痛い頭を押さえて二日酔いで出社し、田園都市線でヤングジャンプを読んでいたが、「コンサルタント」の名刺をもらってから、「漫画を読んでいるところを他人にみられたらいけない」と思い、電車の通勤時間は「マイケル・ポーター」や「J.バーニー」「大前研一」などが書いた古典といわれる経営学の本を読むことにした。読むとおもしろい。私はますます読書にのめり込み、毎日2時間書籍が読めるということで、500冊の本をアマゾンで買って、野中郁次郎氏のナレッジマネジメントのフレームに従って、アウトプットとして書評を書いたのである。いつしか、私の書評は、その書評を読んで私に連絡をしてくる大事な連絡手段になっていた。アマゾンベストレビューアの10位に入り、たちまちあちこちから連絡がきた。なおその後、アマゾンレビューがごっそり消された経験があり、自分のブログを立ち上げている。
こうして、私は「テレビにでること」、「書籍を書くこと」、「国家レベルの提言をすること」、「海外から呼ばれ英語で講演すること」の4つを目標にコンサルをし、この4つを達成したらコンサルをやめて会社の社長になると宣言した。自らたてたゴールを目的にがんばってきたのである。それらはすべて40代で達成したが、コンサルの契約金の返金や競合忌避などの条約に安易にサインをしたため、上場企業COOの話は流れてしまった。そして、50代になって、やり残したことを病棟でじっくり考え、「きちんとした高等教育をうけること」と「自分だけの秘伝のタレでなく、私の分身をつくり教育事業を立ち上げたい」という二つを次の目標とした。
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