実は成城石井でもっとも多くの人が購入経験あるのが「パン」 その人気の秘密を専門家が分析
レシート分析調査において、成城石井で最も購入経験のある商品カテゴリーは「パン」という結果が出た。多くの人に売れる成城石井のパンの魅力とは何か。日本パンコーディネーター協会代表の稲垣智子氏に調査・解説してもらった。
複数個入り商品で売場のボリューム感をアップ

今回調査したのは、神奈川県横浜市青葉区にある2店舗で、住宅街に立地する「美しが丘店」と、東急田園都市線「青葉台」駅近くにある「青葉台店」だ。一方は私自身も消費者としてふだんから頻繁に利用しているので、いち消費者として、そしてパンの専門家としての、両方の視点から成城石井のパンを分析する。
成城石井のパン売場は、他の食品スーパー(SM)と比較して、とくに独自性が感じられる売場の1つといえる。東京都町田市にあるセントラルキッチンをはじめ、「青葉台店」や「芦花公園店」(東京都世田谷区)などのインストアベーカリー機能を持つ複数の店舗で焼成した商品を、各店舗に配送する体制を構築し、小型店であっても充実した自家製パンの品揃えを提供している。
まず、売場の特徴としては、成城石井のオリジナル商品はすべて包装形態がシンプルだ。そのため商品自体がよく見え、これが消費者に焼きたて感や鮮度感を訴求している。
また、複数個入りになったものが多いため、商品が陳列された棚はボリューム感があって売場として存在感を発揮している。ナショナルブランドのホールセール商品を陳列している一般的なSMのパン売場とは一目瞭然の違いがあり、消費者はベーカリー専門店で商品を選ぶような楽しさを感じることができる。
「パンと菓子の中間的」な商品で幅広いシーンを提案
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