やっぱりスゴイ!新店・所沢有楽町店で垣間見たヤオコーの最新総菜戦略
このほか、売場中央部の冷ケースで大きくフェースを取ってアピールしていたのがヤオコーオリジナルの「スイートポテトと食べる 冷し焼いも」(298円)。その独特なネーミングのとおり、「焼き芋」の上に甘さ控えめの「スイートポテト」を乗せた2層仕立ての焼き芋スイーツとなっている。冷やし焼き芋そのものは一般的になりつつあるが、そこにスイートポテトを加えることで新感覚の商品をつくり上げた。
「新しい生活様式」で変わる消費者ニーズを取り込むために
こうしてあらためてヤオコーの総菜売場をじっくり見てみると、①お客のニーズに合わせた量目の展開(小容量サイズの充実)、②ユニークかつクオリティの高いメニューの提供(飲食店や専門店に比肩するレベルの追求)、③手に取りやすい価格設定(弁当含め多くの商品が500円以下)といったことが徹底されていることがわかる。
いわゆる「新しい生活様式」が浸透していく中で、家でこだわりの素材を使って料理したり、飲食店のテイクアウトや全国の銘店からの”お取り寄せ”などを利用したりして「内食」のクオリティを追求する消費者は増えていく可能性が高い。そのなかでスーパーの総菜は、ただ「時短」「即食」をアピールして漫然と商品を売場に並べているだけでは、顧客からの支持を集めることは難しくなっていくだろう。”総菜革新”に向けて早めに手を打つなら、今改めてヤオコーの総菜開発力の高さに注目すべきかもしれない。