15四半期連続で既存店売上プラス!ケンタッキーフライドチキン絶好調の理由とは?
コロナ禍で多くの外食ビジネスが壊滅的な打撃を受けるなか、テイクアウトに強い外食チェーンは快調に業績を伸ばしてきた。その筆頭格が日本KFCホールディングス(以下、日本KFC、神奈川県/判治孝之社長)の完全子会社として、「ケンタッキーフライドチキン」を展開する、日本ケンタッキー・フライド・チキン(同)だ。コロナ後を見据えてどのような戦略を打ち出し、さらなる成長を描こうとしているのか。同社開発本部本部長兼オペレーション開発部部長の小山典孝取締役常務執行役員に話を聞いた。
15四半期連続で既存店プラス
──コロナ禍で外食業界の苦境が続くなか、日本KFCは順調に業績を伸ばし続けています。
小山 2018年度(19年3月期)から20年度までの前中期経営計画とこれに続く23年度までの現中期経営計画では、「店舗数の拡大」と「一店舗当たり売上高」の掛け算によって持続的な成長をめざしています。
お客さまの多様なニーズに対応し、テイクアウト専門店やドライブスルーに特化した「ミニドライブスルー店舗」の展開はコロナ禍以前から計画していました。コロナ禍でオフプレミス(店舗外)の事業環境が到来したことから、これらの優先度を上げ、計画を前倒して出店、店舗数を順調に増やしてきた成果です。
「チキン専門店」として魅力ある商品・メニューの開発やプロモーションも奏功し、既存店売上高は21年度第3四半期まで14四半期連続で前年同期実績を上回っています(編集部註・21年度第4四半期もプラス)。
──あらためて、コロナ禍で好調を維持した要因をどのように分析していますか。
小山 ケンタッキーフライドチキンは、クリスマスに代表されるとおり、家族や仲間が集まる「ハレの日」のパーティーメニューとして広く認知されてきました。コロナ禍以前からテイクアウト比率が7割を占め、テイクアウトに強いのも特徴です。
外食業界では専門店化が進み、コアな商品を確立しているブランドが強みを発揮しています。当社は「オリジナルチキン」を中心に定番商品を磨きこむとともに、「にんにく醤油チキン」や「グリーンホットチキン」など、フレーバーチキンも展開し、商品と連動したプロモーションが成果を上げています。
デリバリー対応を強化した点も要因の1つです。当社では自社の