コロナ禍でも絶好調「プレミアム・アウトレット」
出店のねらいとECへの対抗策とは?

2022/06/09 05:55
    堀尾大悟
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    長引く新型コロナウイルス禍でリアル店舗が軒並み打撃を受ける中、国内に9施設を展開する「プレミアム・アウトレット」が好調だ。インバウンド需要の落ち込みを国内需要でカバーし、直近の営業収益はコロナ前の水準をも上回った。今秋には10年ぶりとなる新施設「ふかや花園プレミアム・アウトレット」の開業を控える。

    2000年に「御殿場プレミアム・アウトレット」をオープンしてから20年あまり。その間、「アウトレット=安かろう悪かろう」のイメージを払拭し、独自のブランドと、単なる買い物体験を超えた「エンターテイメント体験」を築き上げてきた。その現在地と、今後の事業戦略について、事業会社の三菱地所・サイモンの山岸正紀社長に聞いた。

    コロナ禍でも国内需要が堅調

    グラフ
    プレミアム・アウトレットの営業収益推移 ※3 一部のアウトレットモール、商業施設のみ

     プレミアム・アウトレットの20223月期 第4四半期(20221月~3月期)の営業収益は115億円。1回目の緊急事態宣言で全店の休館を余儀なくされた20204~6月期には57億円まで落ち込んだが、それ以外の四半期決算ではほぼコロナ前と変わらない営業収益を確保しており、他の商業施設運営会社と比較して、安定的な強さが目立つ。

     国内に9施設あるプレミアム・アウトレットを統括する三菱地所・サイモンの山岸正紀社長は、「当社はアウトレットモールの中ではインバウンド集客に強みを持っていたが、感染が本格化した2020年以降はそのインバウンド需要がごっそり抜けてしまった。それでも、国内需要が堅調に伸びたことでインバウンドの落ち込みをカバーすることができた」と、安堵の表情を見せる。多くのリアル商業施設がコロナ禍で軒並み苦戦する中、オープンモールで感染リスクが比較的低く、車で気軽に行けるプレミアム・アウトレットは、旅行ニーズの受け皿としても多くの人手でにぎわった。

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