文系学者が嫌い!

2010/03/23 00:00
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 医学部の教授と身近に接する機会がある。

 彼らの知識、実行力にはいつも脱帽させられる。

 医学は日進月歩であり、去年と今年とは治療法さえ異なってしまうことが当たり前の世界だ。トレンドに乗り遅れないためには、日々、研鑽を積み重ね、勉学に励む必要がある。

 だから、理系の学者には、尊敬の念を持っている。

 実際に、理系学者に対する国際的評価は高く、ノーベル賞で言えば、物理学賞(湯川樹さん、朝永振一郎さん、江崎玲於奈さん、小柴昌俊さん、小林誠さん、益川敏英さん、南部陽一郎〈国籍は米〉さん)、化学賞(福井謙一さん、白川英樹さん、野依良治さん、田中耕一さん、下村脩さん)、生理学・医学賞(利根川進さん)と合計13人が受賞している。

 

 これに対して、人命や最先端技術とかかわることのない文系学者に緊迫感を見出すことは難しい。とくに最近の文系学者の勉強不足は目に余るものがある。

 当たり前のことだが、文系学者は、専門分野における過去の知識については相当詳しい。

 しかし、その分野の現在については、“素人はだし”同然だ。

 原因は、はっきりしており、現場にほとんど姿を見せないことにある。

 にもかかわず、その現場についてのスペシャリストとして学生には教えているのである。

 こんな詐欺師然としたことが、まかり通っていること自体が大きな問題だ。

 学校側もそんな傾向を薄々感じているのか、生え抜きの学者ではなく、学校外から実務家を教授として招聘することが増えているような気がする。

 

 「先生と呼ばれるほどの馬鹿でなし」という川柳があるが、多くの文系学者が該当する。「先生」とは先に生まれた人の総称か、と突っ込みのひとつも入れたくなってしまう。

 当然のことながら、国際的な評価は低く、日本の文系学者がノーベル賞を受賞したことはない(ちなみに文学賞受賞の川端康成さん、大江健三郎さんは作家、平和賞受賞の佐藤栄作さんは政治家。経済学賞の受賞者はゼロ)。

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