食品ロス、6年ぶり増加=東京ドーム4.2個分―21年度

時事通信社
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食品関連事業者と家庭から出た合計は前年度比0.2%増の523万トンとなり、6年ぶりに増加した。(i-stock/Shangarey)

 農林水産省と環境省は9日、2021年度の食品ロス発生量(推計値)を発表した。食品関連事業者と家庭から出た合計は前年度比0.2%増の523万トンとなり、6年ぶりに増加した。調査を開始した2012年度以降では過去最低だった前年度(522万トン)に次ぐ低水準だが、依然として東京ドーム約4.2個分の食品が廃棄されているのが現状だ。

 このうち、事業者の廃棄量は1.5%増の279万トン。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う度重なる行動制限で、外食産業は市場縮小が続いた。一方、食品の製造業や小売業は需要動向を予測しづらくなり、在庫を多く抱えたとみられる。家庭からの廃棄量は1.2%減の244万トンと減少傾向が続いた。

 政府は30年度までに食品ロスを00年度の半分となる489万トンに削減する目標を掲げている。7日に原案を示した経済財政運営の基本指針「骨太の方針」には、年末までに目標達成に向けた施策パッケージを策定することが盛り込まれた。政府は、食べ残しの持ち帰り促進やフードバンクの活用などを通じて食品ロス削減を加速させる考えだ。

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