【業績見通し】コンビニ、ドラッグでも通期赤字予想が続出

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 個人消費の冷え込みや価格競争激化の影響を受けて業績予想を下方修正する企業が相次いでいるが、百貨店や総合スーパーに比べて堅調だったコンビニエンスストアやドラッグストア、小売業の金融子会社でも赤字転落を予想する企業が出てきた。

 中堅コンビニのスリーエフは、冷夏の影響やタスポ(たばこ自販機の成人識別カード)効果の反動減で7月以降の業績が急落。2009年2月期の通期連結業績予想を前回予想に比べて、営業利益は8億5000万円から4億円(前期比56.9%減)に、純利益は2億円の黒字から8000万円の赤字(前期は2億6400万円の黒字)に引き下げた。

 また、ドラッグストアのキリン堂は、今年6月の改正薬事法施行によるスーパーなど他業態との競合激化もあって粗利益率が悪化。2009年8月中間期の連結業績予想は営業利益を11億円から5億8200万円(前年同期比45.2%減)に引き下げた。在庫評価法を原価法から低価法に変更したことに伴う棚卸資産の評価損や店舗資産の減損損失を特別損失として計上したことから、8月中間期の連結純利益は4億8500万円の赤字となる見込み。

 一方、イオン子会社のイオンクレジットサービスは、利息制限法の上限金利を超える利息(過払い金)の返還請求が増加していることから、09年8月中間期に新たに140億円の特別損失を計上。中間期の純利益は57億円の黒字予想から一転、63億円の赤字を見込む。イオンモールと共にイオンの連結業績を底上げしたきたイオンクレジットだが、今期はグループ業績の足を引っ張ることになりそうだ。

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