ストア・オブ・ザ・イヤー2023、商業施設部門の1位に輝いたのは、「体験型」のあのSC
コロナ禍が収束に向かうなか、ショッピングセンター(SC)をはじめとするこの1年の商業施設開発では、リアルでの体験価値を重視する動きが目立っている。また、地場産品の強化や地域になじみのあるテナント誘致などで、地域に必要不可欠な商業施設を開発する企業もあった。本稿では、とくに読者の支持を集めた3つの商業施設を紹介する。
「体験価値」と「地域密着」に評価集中

商業集積部門の第1位に輝いたのは、三井不動産(東京都/菰田正信社長)が2022年11月に開業した「三井ショッピングパーク ららぽーと堺」(大阪府堺市:以下、ららぽーと堺)である。同SCは「リアルならではの体験」に力を入れているのが大きな特徴の1つだ。それを体現するのが、1階中央に位置する屋内型スタジアムコート「Fansta XROSSSTADIUM(ファンスタ クロス スタジアム)」。約2500㎡の大規模な吹き抜け空間に542インチのメーンビジョンを設置しており、スポーツイベントやダンスパフォーマンス、eスポーツなどのイベント開催に活用される。また、屋外北西部分にある「MIHARAパーク」では、館内でテイクアウトした食事を楽しめるテラスゾーンや、スケートボードやBMXが体験できるアーバンスポーツゾーン、子供向けの遊具があるプレイゾーンのほか、フォトスポットを設けるなど、さまざまなアクティビティを楽しむことができる。
ららぽーと堺では飲食店にも力を入れている。1階には前述のスタジアムを囲うように、6つの飲食店で構成される「Sakai FoodStadium」を配置。全国の焼きそばを一堂に集めた「TEPPAN220°」など、“スタジアムフード”をイメージしたメニューが提供され、イベントと食事を同時に楽しむことができる。食物販では関西で着々と存在感を高めているロピア(神奈川県/髙木勇輔代表)の「ロピア ららぽーと堺店」が核店舗として出店した。ロピアを中心とする食関連のテナントの豊富さや、スポーツを中心とするリアルでの体験をSCに落とし込んだ革新性などが評価され、見事1位となった。
第2位は
今、行くべき店2023 の新着記事
-
2023/03/14
2023 年、見逃せない4つのベーカリートレンドとは 今行くべき4 店を一挙紹介! -
2023/03/14
原料高騰下で2割値下がりの米 米飯総菜トレンドとレベルアップに役立つ4店を紹介 -
2023/03/13
FROZEN JOE’S、急成長する冷食市場に専門卸が専門店を作った理由とMDの注目点 -
2023/03/13
植物肉の量り売りも!サステナブルストア、ザ・ベジタリアン・ブッチャーにいま行くべき理由 -
2023/03/13
「売らない店」「コラボ型」も登場!専門家が解説する2023年スイーツトレンドとは? -
2023/03/10
海外からも注目される!ららぽーと福岡の「突き抜けた体験価値」とは
この特集の一覧はこちら [17記事]
イオン・グループ,三井不動産,ららぽーとの記事ランキング
- 2025-11-26ウエルシアHDの新フォーマット「ドラッグ&フード」 売場づくりの全貌を大解剖!
- 2025-08-13「グリーンビーンズ」の会員が60万人突破! 2030年までに単年度黒字化へ
- 2019-04-22イオンと資本業務提携したフジが トップバリュと距離を置く理由
- 2013-12-02年間2ケタ以上のNSCを開業!地域密着の商業集積めざす=イオンタウン 大門 淳 社長
- 2019-12-18#9 イオンという「外資」が、3極寡占化を促した
- 2020-01-1023年ぶりの社長交代! イオン電撃人事の裏側
- 2023-08-04どうなる「ツルハ」と「クスリのアオキ」 イオンの出資先で問われるガバナンスと再編の予兆
- 2024-08-26イオン、ヨーカ堂も本気、模倣困難な水準へ進化する総菜のSPA化!
- 2025-04-01簡便ニーズ対応で利益を生み出す! ヨークベニマル、トライアル、イオンのアプローチ
- 2025-04-09イオン・セブン&アイ相関図2025 激変する流通2大グループを大俯瞰!
関連記事ランキング
- 2025-11-26ウエルシアHDの新フォーマット「ドラッグ&フード」 売場づくりの全貌を大解剖!
- 2025-11-07長野県内最大「イオンモール須坂」が開業! イオンスタイルでは非食品の“専門店化”に注力
- 2025-11-18第127回 ショッピングセンターが「フロア収支」を採用しない理由
- 2025-11-06「街ナカぐらし」に寄り添う!「イオンモール仙台上杉」の館づくりを解剖
- 2025-10-21実例に見る「危ない商業施設」の見分け方
- 2025-11-13知られざる四国の激戦地・愛媛県西条市 トライアル進出で環境急変か
- 2025-11-13イズミ、ハローズ、ダイレックス……中四国最大都市・広島市の視察の仕方
- 2025-08-13「グリーンビーンズ」の会員が60万人突破! 2030年までに単年度黒字化へ
- 2025-11-09新潟県初の「そよら」がオープン イオンリテールの県下での存在感さらに大きく
- 2025-12-01第128回 少子高齢化時代におけるショッピングセンターのターゲット設定
関連キーワードの記事を探す
ウエルシアHDの新フォーマット「ドラッグ&フード」 売場づくりの全貌を大解剖!
東北随一の成長市場 宮城県名取・利府エリアの視察コースを案内!
食品スーパー市場占有率2025 大型再編続発で上位集中加速は必至の情勢
MAU率45%! 公式アプリ「iAEON」軸にイオンが描くCRM戦略の全貌
第128回 少子高齢化時代におけるショッピングセンターのターゲット設定
イズミ、ハローズ、ダイレックス……中四国最大都市・広島市の視察の仕方
知られざる四国の激戦地・愛媛県西条市 トライアル進出で環境急変か
三井アウトレットパーク木更津 「リアルな体験価値」を追求し増床オープン!
百貨店を生活商圏型SCに転換!「ららテラス川口」の全貌と戦略とは?
愛知県内3カ所目の「ららぽーと安城」がオープン! "体験重視"のコンセプトの全容とは
三井不動産が食の研究開発拠点「&mog Food Lab」を開設した理由






前の記事
