反動増も市場規模はわずか4兆円台の百貨店 上位集中とプレーヤー減が進む
sample
国内百貨店市場は、コロナの影響が甚大だった2020年度から一転、21年度は各社が軒並み業績を伸ばした。引き続き感染拡大期には時短営業や一時休業を迫られたものの、感染が落ち着いたタイミングで年末年始商戦を迎えたことなどが作用した。ただし全体的には“反動増”によるところが大きく、百貨店業界が苦境に立つ状況は変わっていない。
市場規模は拡大も反動増の要素多く
日本百貨店協会の発表によると、21年1~12月の全国百貨店売上高は4兆4182億円で、対前年比5.8%増だった。コロナ禍の影響を大きく受け25.7%減と大幅な減少となった20年から一転、市場規模は拡大を見せた。
21年も時短営業や一時休業を迫られる時期もあったが、9月以降は感染拡大が落ち着いたことで徐々に客足が戻り、そのまま年末年始商戦を迎えられたことが大きい。
ただ、コロナ前の19年と比較すると全国百貨店売上高は20%超の減少となっており、前年の“反動増”の域を出ていないのが実情だ。一縷の望みといえるのはインバウンド消費の復活だが、コロナの感染状況は依然として不安定であり、早期の復調は期待できない。
こうしたなか、今年2月にはセブン&アイ・ホールディングス(東京都:以下、セブン&アイ)が傘下のそごう・西武(東京都)の株式売却を検討していることが報道された。その後4月の
市場占有率2022 の新着記事
-
2022/04/28
急拡大するデリバリー市場、21年は8000億円規模に -
2022/04/28
市場規模が2年連続で縮小する食品卸業界 DXへの積極投資で危機克服できるか? -
2022/04/28
新企画、スーパー、ドラッグ、コンビニ入り混じる食品小売市場における市場占有率! -
2022/04/27
約10兆円、総菜市場の占有率ランキング2022 上位では1位プレナスのみ増収! -
2022/04/27
コロナ禍で安定成長続く キャンドゥはイオン入りでどう変わるか -
2022/04/27
コロナ禍で4兆円消滅の外食市場占有率2022 好調マックやスシローがシェア伸ばす
この特集の一覧はこちら [18記事]
関連記事ランキング
- 2023-06-29多様化するギフト機会の中で、減少続く中元・歳暮の生きる道
- 2021-05-04大丸、三越伊勢丹…誰も語れない百貨店分析 政府の施策が百貨店を殺す「本質的理由」
- 2024-06-19インバウンドで最高益続出!日本人が知らない「百貨店の価値」とは
- 2024-09-12インバウンドで復活!百貨店売上ランキング2024 一人負けは?
- 2024-09-27トップ3社のシェア率上昇で52.3%へ 百貨店市場規模&市場占有率2024
- 2021-04-13凋落続く百貨店業界の相関図、苦境の地方百貨店に異業種が食指伸ばす展開に
- 2023-01-05東武百貨店が自社社員だけでなく取引先従業員の情報格差をDXで改革したワケ
- 2023-08-25小島健輔氏×河合拓氏再び!アパレル業界徹底対談 ~勝つアパレル負けるアパレル2023~
- 2022-05-07第294回 年2億の顧問料を拒み、1時間7万円の相談料を取る経営コンサルタントとは
- 2022-05-12低カロリー甘味料市場、継続して購入する人が増えコロナ特需が一巡した21年も好調が続く