U.S.M.H(ユナイテッドスーパーマーケットHD)

スーパーマーケットを超える事業構造の実現をめざす

 首都圏でSM(食品スーパー)を展開するユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(U.S.M.H)の2023年度(24年2月期)連結業績は、営業収益7066億円(前年度比0.3%減)、営業利益69億円(同8.2%増)、経常利益69億円(同6.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益10億円(同24.6%減)だった。主要子会社では、マルエツとマックスバリュ関東が増収増益となったが、カスミは減収減益だった。店舗面では、マルエツが4店舗、カスミが1店舗を新設する一方、マルエツが4店舗、マックスバリュ関東が1店舗を閉鎖した。その結果、23年度末のグループ店舗数は529店舗となった。

 23年度に取り組んだのはサプライチェーン改革やデジタル施策だ。サプライチェーン改革では、共同物流センター「U.S.M.H 八千代グロサリーセンター」を23年9月に本格稼働させた。また、「INNER COLOR DELI(インナーカラーデリ)」を、サステナブル商品を扱うブランド「Green Growers(グリーングロワーズ)」のシリーズとして、化粧品会社オルビスと協働で企画開発を行い、U.S.M.H子会社ローズコーポレーションで製造し23年10月に販売を開始した。デジタル施策では、23年12月にITサービスを展開するベトナムのVTI JOINT STOCKCOMPANYと業務提携契約を締結し、「ignica(イグニカ)」をはじめとする各種プロダクト・サービスの開発を加速し、顧客価値の向上と製品展開事業の拡大を図っている。

 23年度は3カ年の第3次中期経営計画をスタートさせている。商品と店舗の変革を通じた既存SM事業の再定義と活性化の実現(第1エンジン)、OMOの実現による店舗外収益の拡大(第2エンジン)、蓄積してきたデジタル知財を生かした新たな領域を対象とするビジネスの展開(第3エンジン)、これら3つのエンジンを推進し、「Beyond Supermarket(スーパーマーケットを超える事業構造)」の実現をめざしている。24年度連結業績は、営業収益7451億円(23年度比 5.4%増)、営業利益85億円(同23.1%増)、経常利益84億円(同21.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益18億円(同78.6%増)を見込んでいる。

代表取締役社長 : 藤田 元宏

売上高売上高
総利益率
売上高
営業利益率
売上高
販管費率
売上高
経常利益率
売上高
当期純利益率
706,657百万円28%0.9%29.3%0.9%0.1%

決算期:2024年2月 / 連結

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