カスミ新業態「BLANDE」2号店 研究学園店を徹底レポート!
「食」に特化するため非食品は販売せず! 大胆な売場づくりの中身
BLANDE研究学園店の売場を詳しく見ていこう。
「食に特化した店」の言葉通り、研究学園店には生活雑貨や日用品等、非食品の商品が販売されていないのが大きな特徴だ。
1階の店舗右側の入り口を入ると、青果、精肉、鮮魚の生鮮食品コーナーが並ぶ。
青果売場では地元・茨城県で採れた、ケールとブロッコリーを掛け合わせた新品種「ケロッコ」(198円)や、甘くて葉っぱまで食べられる「かつらの赤ねぎ」(198円)等、珍しい野菜も販売していた。
精肉、鮮魚売場では、専門店に来たかのような印象を受けた。精肉売場では茨城県産「ローズポーク」のロースうす切(100グラムあたり298円)や「飯村牛カルビバラ焼き肉用(100グラムあたり1680円)」などを量り売りする。カスミとしては初めて、精肉の対面販売を直営で行っている(既存店の「フードスクエア」業態を中心に61店舗で対面販売は導入されているが、それらはコンセッショナリーにて運営されている)。
鮮魚売場では、「北海道産 松川ガレイ(5000円)」や「静岡県産 金目鯛(2890円)」など丸魚がガラスケースにところ狭しと並べられていて、種類も豊富だった。さらに、「北海道産 活きあさり(100グラムあたり198円)」や「日本太平洋北部 生メカジキ角切り(100グラムあたり198円)」等の量り売り販売も行っていた。
精肉や鮮魚売場をはじめ、総菜売場の揚げものコーナー、やきとりコーナーとベーカリーの計5か所で対面販売が行われている。この数字は、カスミとしては最多だ。
「食品スーパーはセルフサービスが主だが、対人接客でお客との接点を増やし『食』の専門性をより尖らせたかった」(山本社長)。
酒類売場でも、BLANDEが打ち出したい方向が見える。並木店同様、研究学園店でも豊富な種類のワインやクラフトビール等を販売していて、特にワインはゴンドラ4本を使い、フランス、イタリア産ワインをはじめ、国産ワインの「ジャパンプレミアム 穂坂メルロ(3180円)」やチリ産の「カッシェロ ディアブロ ロゼ(1280円)」等、様々な産地のものを陳列する。これは、BLANDEつくば並木店での成功事例を受けたもので、通常では酒類全体の売上のうち、ワインが占める割合は約8%だが、同店では約24%に上るという。クラフトビールも約25%(既存店では19%)と、酒類の収益構造が大きく変化した。