原価高騰でも付加価値を上げて値段改訂!原信・ナルスの総菜戦略
アクシアルリテイリング(新潟県/原和彦社長:以下、アクシアル)の中核事業会社である原信とナルス(いずれも新潟県/丸山三行社長:以下、原信・ナルス)は、昨今の原材料高騰下で総菜の付加価値の追求に本腰を入れている。かねて取り組んできた部門間が横連携する生鮮総菜の取り組みや、健康志向への対応、さらにはエシカル商品の開発など、さまざまな切り口で総菜の進化を図っている。
健康に配慮した商品開発に定評
2021年以降、エネルギーコストや原材料費の価格が上昇したことを受け、食品スーパー(SM)の業績は明暗を分けており、その傾向はますます顕著になっている。そのような状況の中、アクシアルは好調を維持している。24年3月期第3四半期の売上高は対前年同期比の5.4%増の2030億円、営業利益は同17.7%の102億円で、売上高は過去最高を更新。この力強い成長を支えているのが原信・ナルスだ。
好業績に大きく寄与するのが、総菜だ。23年11月に開催された中期決算説明会で、アクシアルの原和彦社長は「値上げ基調の中でもプライベートブランド(PB)を中心に値頃感を維持しており、かつ総菜がおいしいとのことで支持をいただいている」と総菜の商品力の高さに自信をのぞかせた。
同社の総菜部門では味、鮮度、品質の追求を基本方針とし、「毎日食べても飽きのこないおいしさ」をめざしている。中でも直近で力を入れているのが、健康に配慮した商品開発と生鮮総菜である。代表的なものが「365×3サラダライフ」「『だし香る』シリーズ」「魚菜屋」の3つだ。
「365×3サラダライフ」は青果、精肉や水産部門などの素材を生鮮総菜として使ったサラダを提供する。人気商品の1つが「贅沢海鮮カルパッチョサラダ」(980円:以下、税抜)。まぐろ、サーモン、ホタテ、いくらなど新鮮な魚介をトッピングし、ボリュームある一品に仕立てている。

「だし香る」シリーズは
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