有力企業がすでに実践!コロナ禍でも、総菜の売上を伸ばせる理由と伸ばし方
5月下旬には売上回復粗利益率も改善した企業も!

先進的な企業はこの新たな局面に対応し、すでに成果を出している。
売場改革に迅速に動いたのが、アクシアル リテイルリング(新潟県)だ。従来のバラ売りのスペースを有効活用するべく売場を再編したほか、家庭料理と差別化できる本格的な味わいの中華総菜の新商品を投入したことなどにより、5月下旬には総菜部門の既存店売上高を対前年同期比を超えるまでに回復させている。
食シーンに応じた提案で販売促進を図るのが平和堂(滋賀県)だ。「オンライン飲み会」「家飲み」といったコロナ禍で増えている食シーンに求められる総菜を揃えてコーナー展開し支持を得ている。
もう1つ平和堂で特筆されるのは、総菜部門の粗利益率も改善させている点だ。コロナ禍では、混雑をさけるために午前中に来店する人が増える一方、夕方は客数が減る傾向にある。そこで平和堂は、プロセスセンターの活用や製造効率の高い商品投入により、お客が集中する午前中に、効率よく売上を獲得し、値下げロス低減に成功している。
現在総菜部門において、来店時間の変化への対応や、商品のパック詰めなどの新たな作業の発生などにより、店内作業の負担増や効率悪化が起きているチェーンは少なくないだろう。そうしたなか平和堂のような労働生産性も考慮した売上向上策が求められていると言える。
家庭における調理の負担が増えるなか、それを軽減させる利便性を提供しているのが成城石井(神奈川県)だ。同社は5月、オリジナルのミールキット商品シリーズを発売。自社所属のシェフが、ソースや調味液を独自に開発することで、本格的なプロの味を、短時間で、家庭で再現できるという価値を提供し消費者から好評を得ている。
同シリーズが支持されるもう1つの理由として考えられるのが、前述した「自宅で外食気分を味わいたい」というニーズが高まっていることだ。
それを裏付ける事例として、総菜メーカーの利恵産業(神奈川県)では、2019年から推進する商品政策である「本格志向」に沿った商品がコロナ禍で売上を伸ばしている。具体的には、複数種のスパイスを独自で調合したインドカレーや、「魯ルー肉ロー飯ハン」をはじめアジアの屋台料理を楽しめる弁当など、いずれも専門店の味を追求した本格的な味わいが特徴で、外食や海外旅行に行けない消費者の心をつかんでいると想定される。
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