乳製品から除菌装置まで 全員メーカー出身異色のファブレスカンパニー、デイリーテクノの実力

上妻英夫(KIプレス)
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 除菌、消臭剤の生成装置の商品開発

 同社の冨田守社長は「我々は研究技術者であり、食品加工技術者の集まりです。単なる技術集団ではなく、工場設計から単品製造まで、歳月をかけ、蓄積したノウハウには他社に比べ大きな自信を持っています。今までコンサルティング事業が主力でしたが、今後はファブレスカンパニーとして、各メーカーと提携してPB商品開発を積極的に事業展開していきます」という。

 食品以外の分野で長年研究開発してきたのが、除菌装置である。新型コロナ感染で脚光を浴びた除菌。元森永乳業の役員であり研究者でもある冨田氏。除菌については、30年以上の研究・開発を続けてきた強みが生きている。

 また、デイリーテクノはアクアサニタ―事業部で除菌水、除菌水生成装置を開発し、国内と海外への普及拡大に力を入れている。希塩酸を電気分解して生成する微酸性次亜塩素酸性水の生成装置である。

 アクアサニタ―は同社の登録商標であり、水のように気軽に、どこでも手軽に使える微酸性次亜塩素酸水(電解水)である。ナトリウムイオンや食塩を含まない。人にも、厨房内の機器、設備にも安心。安全に使え、製造現場、店舗の環境改善、生活環境の衛生対策に使われている。

 「わが社の商品は長年の技術ノウハウから生まれたものばかり。『ラクトフェリン』『テンスカフェ』、そして、『アクアサニタ―』も、すべて技術ノウハウを結集した商品開発です。独創企業と周りから評価されていることはありがたい」(冨田守氏)

 技術に裏付けられた商品開発で他社との連携事業が活発化している。国内、海外の含めて走り出しているデイリーテクノの今後の動向から目が離せない。

デイリーテクノ 冨田守社長
デイリーテクノ 冨田守社長
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