字に自信がなくてもOK! POPのプロが解説する、顧客が読みやすい文字の書き方

森本 純子 (POPディスプレイコンサルタント/行動心理士/モリモトデザインオフィス株式会社 代表取締役)
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太さで伝わり方が変わる?!効果的な文字の太さ

 皆さんは、「太文字」と「細文字」に対してどのような印象をお持ちでしょうか。

 多くの人は、

「太文字」……力強い、頼もしい、迫力、男性的、重厚

「細文字」……繊細、上品、高級感、女性的、軽量

 といったイメージがあることかと思います。これは文字の話だけではなく、人物でも建物でも“形あるもの”すべての「太」「細」に対する印象だと言われています。つまり、文字の線ひとつをとっても、人に与える印象は変わるということです。

 では、それぞれ印象づいた文字の太さをどのように生かせばよいのでしょうか。「太文字」「細文字」にはそれぞれ、

「太文字」……ゴシック体と同様に目を引くので、POPに “気づいてもらう” ためのキャッチコピーに向いている。

「細文字」……明朝体と同様に長文で読んでも疲れないので、商品の詳細情報に向いている。

という特徴があります。

目を引く のイメージ

 ここでポイントになるのが、太さのメリハリです。せっかく文字の太さを変えて書いたのに、線幅に差がなく、どれがキャッチコピーなのかがわかりづらいのでは、勿体ないですよね。

 文字サイズも関わってきますが、手書きのマーカー選びは、「太字」と「細字」と2本使い分けて書くなど、線幅の太さにメリハリを持たせることがポイントです。

 最初に読んでもらいたい言葉を太く書き、次に読んでもらいたい言葉を細く書く、といった具合に「マーカーを持ち直すひと手間」が読みやすいPOPづくりにつながります。

文字の太さにメリハリをきかせたPOPの例
文字の太さにメリハリをきかせたPOPの例

 書いた文字に対してお客さまがどのような印象を持つのかを想像することも大切な練習になると思います。ぜひ試してみてください。

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記事執筆者

森本 純子 / POPディスプレイコンサルタント/行動心理士/モリモトデザインオフィス株式会社 代表取締役

東京都出身。ベッドメーカー(POPディスプレイ担当)、企画制作会社(制作ディレクター)、人材教育会社(マーケティングデザイン事業責任者)を経て、2009年に独立。行動心理に基づいた、店頭POP・商品パッケージをはじめとする販売促進ツールデザイン事業を手掛け、セミナー・研修、店舗改善を全国で行い、6000名以上の指導にあたる。

著書 「POPのお悩み解決します すぐ書ける!「稼ぐPOP」のつくり方」 (同文舘出版)
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