ギフト市場、中元・歳暮ギフトは減少傾向 カジュアルギフトは需要拡大

山田 陽美
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ギフト関連品目の金額PIおよび金額PI対前年推移

家庭用食用油の値上げの影響で、汎用油ギフトの需要が高まる

 食用油ギフトも全体的に元気がない。中元期の6月の金額PIは389円で対前年同期比7.1%減、7月は1201円で同3.3%減、8月は1116円で同1.4%減。歳暮期の11月は672円で同0.3%増、12月は1851円で同6.2%減、1月は394円で同8.3%減。これまで食用油ギフトを牽引してきたオリーブオイルはやや一段落した感があり、昨年好調だったのが、レギュラーやキャノーラ油などの汎用油を詰め合わせたギフト。これまでは特別感のある食用油の詰め合わせが好まれたが、昨年は食用油が段階的に値上げを行ったことで、毎日使用する汎用油を贈る人が増えたことが予想される。

 その一方で、アマニ油やえごま油、MCTオイルなどの、サプリメントのように毎日摂取するオイルも好調となっている。

 家庭用食用油の価格改定が続くなか、食用油ギフトも22年度の中元期に向けては値上げが予想される。各社では値ごろ感、特別感などをテーマに訴求している。

 調味料ギフトの中元期の6月の金額PIは119円で同0.8%減、7月は346円で同6.5%増、8月は541円で同5.8%増。歳暮期の11月は181円で同7.4%減、12月は662円で同9.4%減、1月は190円で同1.5%増。調味料ギフトはシニア層から支持されているため、化学調味料無添加や減塩タイプなど、健康を気づかったものに需要が集中している。

 コロナ禍で気軽に会えないなか、改めて気持ちを伝える手段としてギフトが見直されており、カジュアルギフトが市場拡大の鍵となりそうだ。

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