事業縮小、撤退相次ぐクイックコマース、大手ゴリラの戦略転換とは

太田 美和子
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クイック・コマース業界大手のゴリラ
クイック・コマース業界大手のゴリラは戦略を変更。利益を上げられる強靭な体質の企業をめざす

 クイック・コマース業界に異変が起きている。

 5月24日、業界大手でドイツに本社を置くゴリラ(Gorillas)が事業拡大路線から利益追求型経営に戦略を転換すると発表した。

 20年5月にドイツのベルリンで創業したゴリラは瞬く間に事業を拡大。今やパリ、ニューヨークなど60都市以上で事業を展開する。同社は、2000品目ほどを取り扱うマイクロフルフィルメント・センター(MFC)から短時間配達(ロンドンでは10分以内)を行う。MFCは9カ国に230施設以上ある。各国の大手スーパーマーケット(SM)チェーンとも提携し、創業2周年を迎えた22年5月までに合計1600万件の受注を記録した。

 その成長ぶりは投資家の関心を集め、

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