全国の商業施設から誘致かかる売上300億のフードウェイ 中小スーパーが 勝ち残る秘訣語る

聞き手:阿部 幸治 (ダイヤモンド・チェーンストア編集長)
構成:リテイルライター:太田美和子
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九州・中国と関東圏で密に連携し売場を進化

──コロナ禍の過去3年間、消費には大きな変化がありました。

後藤 圭介 氏
ごとう・けいすけ●1960年生まれ。
79年、明治屋産業入社。87年に同社を退社し91年にミートイン・ハイマート創業。93年有限会社ミートイン・ハイマートを立ちあげ、2000年に株式会社ハイマートを設立する。14年フードウェイに社名変更

後藤  全国的な傾向として巣ごもり消費で需要が高まりましたが、今では新型コロナ前の状況に戻っています。こうしたなか昨年から電気料金が上がり始め、スーパーマーケット(SM)は最も影響を受けている業態の1つです。SMの電気代の8割以上が冷蔵・冷凍ケースの動力のためですから、節電といっても容易ではなく、コロナ禍の需要拡大時にプラスだった利益がマイナスに転じた企業も少なくありません。

 この状況下でも当社では、お客さまにとって明るく楽しい売場にすることを重視したいと考えています。多段ケースの基本照明を切っている店を見かけますが、照明による消費電力は全体の数パーセントであり、当社ではあえて行っておりません。やっと日常生活が戻ったところですのでなおさら、楽しんで買物ができるワクワク感のある店をめざしています。

──新店・既存店ともに新しい試みを次々に導入しています。

後藤  当社の経営戦略の基本は、「魅せる生鮮食品売場づくり」を追求することです。新規出店ごとに新たな要素を次々に取り入れています。

 それと並行して、一般食品ではナショナルブランド(NB)の品揃えにとどまらず、時流にあった商品の提供を心掛けています。たとえば、

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聞き手

阿部 幸治 / ダイヤモンド・チェーンストア編集長

マーケティング会社で商品リニューアルプランを担当後、現ダイヤモンド・リテイルメディア入社。2011年よりダイヤモンド・ホームセンター編集長。18年よりダイヤモンド・チェーンストア編集長(現任)。19年よりダイヤモンド・チェーンストアオンライン編集長を兼務。マーケティング、海外情報、業態別の戦略等に精通。座右の銘は「初めて見た小売店は、取材依頼する」。マサチューセッツ州立大学経営管理修士(MBA)。趣味はNBA鑑賞と筋トレ

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