セブンイレブン新フォーマットへの供給も?セブン&アイグループ共通プロセスセンターの実力とは
セブン&アイ・ホールディングス(以下セブン&アイ、東京都/井阪隆一社長)は食領域でのグループシナジーを強化する目的で、グループ初の共通インフラであるプロセスセンター(PC)「Peace Deli流山キッチン(以下流山キッチン)」を3月28日より稼働した。セブン&アイの首都圏食品戦略で果たす役割と今後の展開とは?
ピースデリが果たす重要な役割
セブン&アイは2030年にめざすグループ像として「セブン-イレブン事業を核としたグローバル成長戦略と、テクノロジーの積極活用を通じて流通革新を主導する、『食』を中心とした世界トップクラスのリテールグループ」を掲げている。
その成長戦略とは、スーパーストア(SST)事業とコンビニエンスストア(CVS)事業の食分野のシナジーを追求することにより、国内外CVS事業のさらなる強化を実現するというもの。そのために、首都圏に集中させたSST事業においてインフラ整備を進め、それがSST事業の成長だけでなくCVS事業の成長にもつながるという考え方だ。
その「インフラ整備」にはPC、セントラルキッチン(CK)、そしてネットスーパーが含まれる。流山キッチンはセブン&アイの成長戦略における、重要なピースと位置づけられるわけだ。
流山キッチンを運営するのは、セブン&アイが40%、イトーヨーカ堂(東京都/山本哲也社長)とヨーク(東京都/河田靖彦社長)が各30%ずつ出資するPeace Deli( 以下ピースデリ、東京都/和瀬田純子社長)。商品製造・加工に関わる共通インフラの構築・運営と商品の共同調達を行う会社だ。

あらためてピースデリ設立のねらいについてセブン&アイ常務執行役員の石橋誠一郎氏は以下のように説明する。
「首都圏食品小売業界においてイトーヨーカ堂とヨークは(インフラ設備を持たなかったがゆえに)店数を増やせなかった一方、インフラを保持していた企業は出店を加速してきた。そこでグループとして3社共同でインフラを整備・構築していく」
競争の激化、人手不足が深刻化する中、すべてをインストア加工で賄うことは現実的に難しくなってくる。魅力ある商品の品揃えと収益性、平準化、働きやすい職場環境の整備をすべて実現しようと思えば、インフラ設備への投資が欠かせないというわけだ。
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石橋氏は「店の生産性が
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