決してゼロにはならない“ミス”と正確であることが当たり前の小売業

2021/12/13 05:55
    千田 直哉 (編集局 局長)
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    先日、ある地方で1080円の商品を購入した。ふだんは、レシートと売価を照合することなどほとんどないのだが、帰宅後にたまたますり合わせてみると、その商品の値段が1382円と記載されていた。どうしたものかと購入したお店に電話を入れてみた。

    i-stock/Rossella De Berti

    正確であることが当たり前の小売業

     「誤りがあるかもしれない」旨を話すと、「商品名」とレシートに記されている「レジ番号」「レシート番号」を聞かれた。その後一旦電話を切り、10分ほど待っていると店長からコールバックがあった。

     「確かにお客様のおっしゃる通りでした」とミスを認め丁寧に詫びた上、「これから自宅に行きたい」と言う。都内在住であることを説明して訪問を固辞すると、店長は「では、差額を現金書留ですぐに送ります」と言って電話を切った。その2日後には、差額の302円と電話代として100円、誰でも読める大きな文字の詫び状の3点が届いた。送料は522円だった。詫び状には、今回のミスの原因と対策までしっかり記されていた。

     小売業は本当に大変な商売だと改めて実感する。100%正確であることが当たり前だからだ。

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    記事執筆者

    千田 直哉 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア 編集局 局長

    東京都生まれ。1992年ダイヤモンド・フリードマン社(現:ダイヤモンド・リテイルメディア)入社。『チェーンストアエイジ』誌編集記者、『ゼネラルマーチャンダイザー』誌副編集長、『ダイヤモンド ホームセンター』誌編集長を経て、2008年、『チェーンストアエイジ』誌編集長就任。2015年、『ダイヤモンド・ドラッグストア』誌編集長(兼任)就任。2016年、編集局局長就任(現任)。現在に至る。
    ※2015年4月、『チェーンストアエイジ』誌は『ダイヤモンド・チェーンストア』誌に誌名を変更。

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