利用してわかった!セブン&アイ、新・店頭受け取りECサービスの魅力と改善すべき点!
「在庫なし」多数!
当日に欠品の連絡も
このように2つの方法で商品を選んでいったのだが、ある問題に遭遇する。「在庫なし」と表示される商品が多いのだ。そのため好みのレシピを選んでも必要な食材が欠品しているから再度別のレシピを検索する、という操作を複数回行うことになった。こうしたこともあって実際にアプリをダウンロードし、商品を選択、クレジットカードで決済するまで30分以上の時間がかかってしまった。
“悲劇”は、これにとどまらなかった。注文翌日(つまり商品受取日)、専用ロッカーを開けるためのQRコードをショートメールで受け取ったのだが、その案内と一緒に「商品の1つが欠品していた」というメッセージが届いたのだ。
想像するに、注文した前日の段階では在庫があったが、当日のピッキング段階では品切れになっていた、ということなのだろう。予定していたメニューが1品つくれなくなってしまったが、ここで注文を取りやめるわけにもいかず、しぶしぶ承認する返信をした(返信しない場合は注文すべてがキャンセルになる)。こうした在庫状況のアプリへの反映、商品の確保は徹底すべきだろう。
いよいよ店頭へ!
気になる商品の状態は・・・
いよいよ商品を受け取るために店頭へ向かう。店頭に設置された専用ロッカーでORコードをかざすと指定の扉が開き、商品の入った袋を取り出すだけで受け取り完了だ。
購入した商品を見てみると、一品一品包装されていて商品の状態は非常によい。従業員がよく注意を払ってピッキングされたものだと想定される。写真下は買物袋に入っていた納品書で、本来同サービスは1700円(以下、税込)以上注文しないと利用できないが、1品キャンセルとなったため合計金額は1478円となっている。
購入して便利だと感じたのは、店内加工の簡便商品「クイックパン」シリーズの商品だ。私が購入した「牛プルコギセット」(537円)をはじめ4SKUを展開。手ごろな価格で、商品の見栄えもよく、カット済の食材と調味料をフライパンで加熱するだけで1品料理が完成する。アプリ上では、ほかに具材を加えたレシピも紹介しておりアレンジすることでメニューに広がりを持たせることもできそうだ。
食事の準備の時短を
支援してくれるサービス
実際に使用してみた感想をまとめると、「FOODロッカーサービス」は、欠品がなく、使い方に慣れさえすれば、店舗の至近に住む有職主婦の味方になるアプリだと感じた。
アプリで注文さえしておけば、あとは店頭で商品を受け取るだけという利便性はやはり高い。また、メニュー提案を強化しており、アプリ上のレシピや、クイックパンシリーズを活用することで食事の準備の時短や、メニューのバラエティを広げることにも一役買ってくれそうだ。そのほかアプリではクーポンも配信されるほか、店舗、ECサービスでの購入双方のポイントも貯められる(200円ごとに1ポイント)というメリットもある。
私がこの日訪問・滞在した10月上旬の午後8時から30分ほどの間では、ほかに商品を受け取っている人の姿はなく、未だ多くの利用獲得には至っていないと思われる。各社がネットスーパーや店頭受け取りサービスの提供に力を注ぐなか、メニュー提案強化型のセブン&アイHDの新サービスは今後支持されるのか。同社の挑戦は続いている。