日焼けはビジネスシーンとはマッチしないと感じているのは私だけ?

2011/07/11 05:35
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 “日焼け”は、健康の象徴だった。

 

 1966年に資生堂が前田美波里さんをCMに起用したのを皮切りに化粧品会社の夏のキャンペーンは、日焼けした女性が続々登場した。

 

 有名なところでは、1977年にカネボウ化粧品のCM「クッキーフェイス」で大ブレークした故夏目雅子さんだ。このときのCMディレクターが後に『受け月』で直木賞を受賞し、夫となる作家の伊集院静さんであったり、撮影ロケ地がチュニジアだったことはあまり知られていないが、真黒に日焼けした夏目雅子さんの姿は目をつぶっていればいつも思い出せる。

 

 1979年の夏に同じカネボウ化粧品のCMキャラクターに選ばれたのは浅野ゆう子さんだ。『サマーチャンピオン』という曲を自らが歌って、CMにも出演。この時の浅野ゆう子さんもこんがりといい色に日焼けしていた。

 

 ところがいつの頃からか、日焼けは「肌に悪い」「しみ・そばかすの原因になる」「皮膚がんを誘発する」と嫌われ始め、化粧品のCMも姿を消した。

 とくに女性の場合、進んで焼いている方は、60~70年代との比較では圧倒的に少なくなった。

 

 2000年ごろに“ガングロ”なるスタイルが若い女性たちを中心に流行しいまも生き残ってはいるけれども多数派とは言えない。「ヤマンバ」や「マンバ」と呼ばれるギャルは、私の周囲からは絶滅してしまった。

 

 と、そんなことはどうでもいいのである。

 問題は私だ。

 この場で何度も書いている通り、趣味でテニスをやっているのだが、とくに5月から9月くらいまでの紫外線の強い季節にアウトドアでプレーをしていると、日焼け止めを塗りたくっているにもかかわらず、日焼けがものすごい。

 

 色素沈着が進行していく日焼けである「サンタン」(=sun tanning)しやすい私の場合は、この時期になると大体、真黒である。何をしたら、そんな色になるのかというほど焼けている時もある。

 

 そんな日に取材などで企業を訪問する時には、正直言って、腰が引ける。

 口に出して指摘されることはまずないが、「きっと、ゴルフばっかりやっているんだろう」と想像されてしまうのが恥ずかしいのだ。

 

 なぜそんなふうに考えるのかと言えば、私が日焼けしている方を取材するに際してそう思っているからだ。

 

 そのくらい、日焼けはビジネスシーンとはマッチしないものだ。

 

 ただ、日常を普通に過ごしているだけでこんなふうになってしまっている者も少なくない。

 風邪のような季節性の病気として私も考えを改めますので、みなさんにも大目に見ていただきたいものである。

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