外食産業、2割でカスハラ経験=管理職は長時間労働の傾向―過労死白書

政府は28日、2025年版の「過労死等防止対策白書」を閣議決定した。白書は、外食産業で客から不当な要求や行為を受けるカスタマーハラスメント(カスハラ)を経験した人が18.8%と、約2割に上ると分析。「エリアマネジャー・スーパーバイザー」や「店長」など管理的な職種には、長時間労働の傾向があるとも指摘した。
カスハラの経験を職種別に見ると、エリアマネジャーが30.0%と最も高く、店舗従業員(接客)が21.3%、店長が19.5%で続いた。頻繁なクレームや威圧的な言動、脅迫や中傷といったカスハラが多い。
1週間当たりの平均労働時間が60時間を超えたのは外食産業全体の14.9%で、エリアマネジャーは24.0%、店長では29.0%に上昇する。人手不足に悩む中、責任者の長時間労働が目立つ。
このほか、過労による死亡や疾患の状況を全産業で見ると、特に精神障害による労災保険給付の申請件数が年々増加。長時間労働の防止や休日確保に加え、職場環境の改善が必要だと強調した。





中国でも増殖する小型スーパー 競争の軸は「30分配達」


