米消費者物価、6.0%上昇=8カ月連続鈍化―2月

時事通信社
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手提げ袋を持った人
〔写真説明〕手提げ袋を持った人=米ニューヨーク(EPA時事)(資料)

 【ワシントン時事】米労働省が14日発表した2月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比6.0%上昇した。伸びは昨年6月をピークに8カ月連続で鈍化した。2021年9月以来、1年5カ月ぶりの低い上昇率となったが、サービス価格が引き続き大幅に上昇し、インフレの根強さが改めて示された。

 インフレ圧力を背景に、連邦準備制度理事会(FRB)は利上げ加速の可能性を示唆していた。しかし、中堅銀行シリコンバレー銀行(SVB)など2行が経営破綻し、市場の動揺が拡大。FRBは21、22日の政策会合で、金融安定の観点から利上げに関して慎重に判断するとみられる。

 CPIを項目別で見ると、エネルギー関連を除くサービス価格が7.3%上昇し、全体を押し上げた。一方で中古車は13.6%低下した。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は5.5%上昇。伸び率は5カ月連続で前月を下回ったが、縮小ペースは緩やかだった。

 コロナ禍による供給制約で急上昇していた中古車など耐久財の価格は、大きく下がった。その半面、人手不足に伴う賃金上昇で接客などサービス分野の値上がりが顕著となった。

 インフレ率は高水準のままだが、金融システムの安定が大きな課題に浮上する中、FRBの利上げ路線を巡る不透明感が強まっている。

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