「トリプルメディア」の近未来 小売マーケティングで変化続けるメディアの役割とは

望月 智之 (株式会社いつも 取締役副社長)
Pocket

理解のメディアと評価・拡散のメディアにおける関係性

過去にはGoogleによるSEO重視の時代がありましたが、今やSEOだけでメディア展開を網羅することはできなくなっています。また、いわゆる公式サイトや公式SNS(インスタグラム・YouTub・、TikTokなど)によるオウンドメディア的な拡散能力にも、現実的には限界があると言わざるを得ないでしょう。しかし、だからといってオウンドメディアが不要という訳ではないのです。

同じように、ペイドメディアが完全に無価値になってしまったのかというとそういう訳でもありません。一般的に、SNSやアーンドメディアで拡散されて注目を集めているコンテンツを、さらに広める役割を担う局面が多くなっています。また、「特定の時期」には依然として価値があり、例えば年末のクリスマスやお中元、お歳暮といった季節性のイベントに対しては、ペイドメディアの広告を通じてオウンドメディアやECサイトに誘導したり、実店舗に誘導することにも役立ちます。ただし、局所的な使い方による限定的な効果に限られるため、従来のような量的な広告展開には注意が必要でしょう。

弊社の見解では、今後アーンドメディアとオウンドメディアを組み合わせて戦略的に活用することが、小売業におけるメディア活用の鍵と見ています。特にオウンドメディアを伸ばすためには、アーンドメディアをいかに活用できるかが最も重要なのです。次回から、そんなオウンドメディアを活用するための新たな役割について深掘りして考えてみましょう。

1 2

記事執筆者

望月 智之 / 株式会社いつも 取締役副社長
1977年生まれ。株式会社いつも 取締役副社長。東証1部の経営コンサルティング会社を経て、株式会社いつもを共同創業。同社はD2C・ECコンサルティング会社として、数多くのメーカー企業にデジタルマーケティング支援を提供している。自らはデジタル先進国である米国・中国を定期的に訪れ、最前線の情報を収集。デジタル消費トレンドの専門家として、消費財・ファッション・食品・化粧品のライフスタイル領域を中心に、デジタルシフトやEコマース戦略などのコンサルティングを手掛ける。ニッポン放送でナビゲーターをつとめる「望月智之 イノベーターズ・クロス」他、「J-WAVE」「東洋経済オンライン」等メディアへの出演・寄稿やセミナー登壇など多数。
© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態