精肉部門2024年夏、月別MD提案!節約対応で豚肉に重点を

馬渕 靖幸(フードサポート研究所)
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精肉部門において5月の大型連休以降の夏シーズンは、父の日や夏の焼き肉商戦があるほか、食肉の年間消費量がピークを迎える秋に向けて弾みをつける重要な時期である。しかし、消費者の節約志向は依然続きそうだ。そうしたなか、消費者に支持されるにはいかなる提案が必要か解説する。

市況分析&今夏の方向性
メニュー軸で品目を広げる

 消費者の節約志向は依然として高く、ハレの日でも盛り上がりにくい厳しい状況だ。今春からの労働者のベースアップに期待感がありながらも、財布の紐はさらに固くなる傾向にある。こうしたなか5月の大型連休明け以降の今夏の方向性については、もう一度基本的なところから精肉部門の存在を見直したい。

 たとえば、牛肉の消費量が多い県もあれば、豚肉あるいは鶏肉の人気が根強い地域も存在する。このように畜種別に過去の消費性向や購買実績を見るのではなく、「家計消費において節約意識がどのように働くか」という観点から畜種の品揃え構成を見直してみるべきだ。

 重要な存在となるのは「豚肉」だ。牛肉と比較すれば価格は半額ほどのため、ふだんの食卓への登場頻度が高まる。しかし、とりあえず豚肉の高頻度アイテムを拡販すればよいというわけではない。たとえば、豚肉を使った定番の献立である「豚の生姜焼き」の提案であれば、そのメニューを切り口に商品化および品揃えを行い、最低でも20品目ほどを提供するのだ。それは4~6尺のコーナーに匹敵する品揃えとなり、これまで以上に深掘りした提案が求められる。

精肉売場

 部位は、ロースよりも低価格で提供できるモモの販売を強化したい。モモを生姜焼き用途での主力部位とするのだ。また、自社製の生姜焼きたれを使ってアレンジした、味付け済みの商品もラインアップする。たっぷり生姜を効かせた味付けで消費者の胃袋をつかみたい。たれの単価次第では100g当たり売価を100円以下にでき、お値打ち価格の実現も可能となる。さらに、超うす切りで加工すれば、たれの生姜味も入りやすく、よりリーズナブルに提供できる。

 このように豚肉のメニューを切り口にした商品の拡充は

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