満員電車対策

2011/05/22 06:02
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 満員電車に揺られながらの通学・通勤歴、30余年――。

 15年ほど前からは、満員電車を避けるために“1人時間差通勤”を始め、6時台に家を出る早朝出社をスタートさせたため、いまでは、常態的に満員電車に乗ることはなくなった。

 

 満員電車を見回すと、実にいろいろな人がいる。

 「読む」系は、新聞、雑誌、単行本、文庫本を広げている。IPADやケータイで新聞を読んでいる人たちも増えた。

 「聴く」系は、ラジオか音楽。若い人を中心に音漏れは相変わらずだ。

 これらに加えて最近では、ワンセグ放送、DVDなどの「観る」系。またゲームに興じる「エンターテイメント」系で人たちも目立つようになった。

 季節によっては試験勉強をしている学生たち、終始おしゃべりを続ける生徒たちもいる。

 

 時たま目にする猛者は、化粧をする女子である。あの狭いスペースを何とかやりくりして顔を完成形に整える。もう10分早く起きればいいのに、と余計なお世話を考えてしまうところだ。

 

 先週の木曜日は、出張のため、久しぶりに満員の通勤電車に乗ってしまった。窮屈なスペースを我慢しながら、揺られ続け、気付いたことがある。

 

 それは、満員電車が苦痛なのは、「限定されたスペースに抗う格好で何かをしようとしているから」ということである。逆に言えば、「何もしないで揺られていれば、意外とストレスはたまらない」ということだ。

 

 満員電車は、自分に与えられるスペースが非常に限定されるから、何かをしようとすれば、前後左右の方々から何らかのプレッシャーがかかる。ストレスの原因はそこにある。

 だから何もしないで、人の塊に身をゆだねていると、それほど嫌な目には遭わないものだ。

 目を閉じて眠るも、昨日の出来事を反省するも、編集企画を考えるのもよし…、道具を広げなくとも、やるべきことは尽きないほどある。

 

 これから夏季を迎えるので、また“暑さ”というストレスの要素がひとつ加わることになるが、何もしない朝の満員電車通学・通勤を試してみたらいかがだろうか?

 

 蛇足ではあるが男性は“痴漢冤罪”、女性は痴漢に気をつけて。

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