セブン&アイ、通期営業利益が320億円の上振れ 23%増の4770億円に
セブン&アイ・ホールディングス(HD)は10月6日、2023年2月期の連結業績予想を上方修正した。営業利益は前期比23.0%増の4770億円となる見通しで、従来予想から320億円の上振れとなる。
原油価格の高騰で米コンビニエンスストア事業のガソリン販売が大きく伸びるほか、円安の進行も海外コンビニ事業の売上と利益を押し上げる。売上高に当たる営業収益は33.1%増の11兆6460億円と従来予想を1兆2330億円上回る見通しだ。
同日発表した22年3〜8月期の連結業績は、営業収益が前年同期比55.0%増の5兆6515億円、営業利益が26.1%増の2347億円、純利益が27.8%増の1360億円だった。
セグメント別の営業利益は、国内コンビニ事業が1267億円と2.7%の増加。セブン-イレブン・ジャパンの既存店売上高は2.7%増、チェーン全店売上高は3.1%増の2兆5884億円だった。
海外コンビニ事業の営業利益はほぼ倍増し、1155億円となった。北米の7-イレブンは、スピードウェイの買収効果もあってガソリン売上高が約2.6倍に増加。ドルベースでの商品売上高も既存店ベースで4.9%増と好調だった。7-イレブン単体で1661億円とセブン-イレブン・ジャパンを上回る営業利益を稼ぎ出した。
イトーヨーカ堂やヨークベニマルを含むスーパーストア事業の営業利益は61.0%減の42億円に留まった。巣ごもり需要の反動などで、イトーヨーカ堂の営業損益は16億円の赤字(前年同期は10億円の黒字)に転落した。ヨークベニマルは3月に総菜子会社のライフフーズを合併した効果で、営業利益が16.4%増の89億円となった。
そごう・西武など百貨店・専門店事業の営業利益は4億円(前年同期は77億円の赤字)と黒字に転換。セブン銀行が中心の金融関連事業の営業利益は5.2%減の193億円だった。