某大手コンビニをベンチマークに、激安総菜を自社工場で製造するゲンキーの凄さとは
積極的な出店を続けるドラッグストア(DgS)企業のGenky DrugStores(福井県/藤永賢一社長:以下、ゲンキー)は、リピート率の高い総菜商品の開発をめざしている。自前のプロセスセンター(PC)を活用し、低価格と味を両立した「目的来店性」の高い品揃えによって、食品マーケットを開拓する方針だ。
食品の売上高構成比65%超
ゲンキーは、本拠を構える福井県のほか、岐阜県、石川県、愛知県、滋賀県を商勢圏とし、2022年5月12日時点で370店舗を展開している。そのなかで出店を強化しているエリアは、愛知県と21年に初進出した滋賀県で、両県では積極的に店舗網を拡大している。
同社商勢圏に目を向けると、岐阜県は約5000人に1店舗、福井県も約7000人に1店舗のDgSがあるという状況で、流通激戦区となっている。熾烈な環境のなか集客力を高めるために、力を入れるのが食品だ。日配品や加工食品、菓子、調味料などに加え、17年6月からは生鮮食品の取り扱いを開始。毎年、食品の売上高構成比を高めており、21年6月期実績では実に65.4%(対前期比3.2ポイント増)。近隣の食品スーパー(SM)にとっては大きな脅威となっている。
19年9月からは、岐阜県安八町においてDgS業界では初となるプロセスセンター(PC)を稼働。製造するのは「精肉」、おにぎり・丼などの「米飯」、揚げ物を中心とする「総菜」、さらに最近開始した「塩干」の4つのカテゴリーである。徐々に商品数を増やしており、直近実績では約60SKUを全店舗に対し供給する。
子会社のPCで「米飯」「総菜」を強化
PCの運営を
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