名古屋市の都心部に出店! 「ロピア千種店」売場レポート

矢野清嗣
Pocket

ロピア(神奈川県/髙木勇輔代表)は中京地区7店目となる「ロピア千種店」(以下、千種店)を5月15日にオープンした。愛知県内では23年11月にオープンしたロピア名古屋みなと店(名古屋市)に続く2店目の出店で、名古屋市内としても2店目になる。人口密度が高い都心部に登場したこの都市型店舗の特徴に迫ってみた。
調査日=2024年6月9、10日 ※本文中の価格はすべて本体価格

ロピア千種店は千郷町交差点に立地する。左に見えるのは同じ敷地内の高層マンション

マンションも多い都心部に出店

 名古屋市の千種地区は愛知県と中部地方最大の繁華街・ビジネス街である「栄」駅から地下鉄で2駅。千種店はJR中央線と地下鉄東山線の「千種」駅から徒歩約3分の交差点に位置する。周辺にはマンションが多く、人口密度が高い都心部である。

 千種店は敷地内に高層マンションもある建物の1階に出店。この建物には今年1月までバッグや靴などのブランドを扱う「フィットハウス名古屋千種店」が店を構えていた。2階には「サンドラッグ」「セリア」が同時に開店した。

 売場面積は約510坪(歩測)とロピアの標準規模。エスカレーターが売場の中央にあるにもかかわらず、売場スペース構成比は生鮮・日配の合計が61%と本来のスペース割りを実施している。非生鮮売場は品揃えを絞っているが構成比は変わりがなかった。このバランス感覚がロピアの強さでもある。

ロピア千種店の売場スペース構成比

コンパクトにまとめた青果売場

 部門別に売場を解説していく。生鮮売場は約160坪(歩測)。青果売場は約28坪(同)とやや狭いが、コンパクトにまとめた。平場壁面に12尺冷蔵ケースでメロン、マンゴー、ライチ、ブドウなど国産、輸入の単価が高い商品を配置。都心型店舗を意識した商品導入である。入口はバナナ。平台の陳列でこの日は1500円で販売。外国客の購入が目に付いた。

ロピア千種店の売場図

 平台は4台。前方は旬のサクランボ、メロン、スイカを配置。チラシ(64日~10日)では「アメリカンチェリー1パック」(999円)、「同大入り」(3000円)、「スイカ」(1980円)を掲載。メロンは「レッドメロン大玉」(399円)、「イエローキングメロン」(880円)、「アールスメロン」(1390円)と価格バランスを取った構成。スイカ(1/4カット)は「イエロースイカ」(599円)、「レッドスイカ」(699円)。キウイは壁面8尺で「5玉」(500円)、「10個」(900円)を販売していた。

 野菜は壁面冷蔵ケース32尺で愛知産「スイートコーン」(199円)、徳島産「同2本」(399円)、「ホウレンソウ」(111円)、「レタス」(139円)、「キャベツ」(150円)と他店と比較すると安値で提供している。

 平台の後方2台目はトマトコーナーで「フルーツトマト」(100g当たり89円)、「トマト8個」(399円)、「ミニトマト」(100g当たり199円)とトマトは重点商品である。平台3台目は旬のアスパラガス、ズッキーニや「キュウリ8本」(299円)、「白ネギ3本」(199円)、ブナシメジ、マイタケなどを配置。4台目は売れ筋のピーマン、カボチャ、ナス、エンドでオクラ、長イモを、背面はニンジン、ジャガイモ、タマネギを配置する。610日は新タマネギをバラ売りで1111円、3250円で販売する。

 青果は政策が明確で、旬果実に贈答用の扱いもある。野菜はトマトをメインに、売れ筋商品を価格訴求で提供している。

1 2

関連記事ランキング

関連キーワードの記事を探す

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態