島忠・島忠ホームズ
ニトリ傘下で経営基盤の強化を図る
2024年3月末現在、関東と関西において、「島忠」「ホームズ」「ニトリホームズ」の屋号で54店舗(2024年3月末現在)を展開する。
20年10月、DCMホールディングス(HD)が島忠を買収することを表明。その後、ニトリホールディングス(以下ニトリ)も島忠の買収に手を挙げたことで、両社の争奪戦が勃発。最終的に、同年11月に島忠はDCMとの経営統合計画を撤回し、ニトリと経営統合することを発表し、21年3月に完全子会社となった。
ニトリは、本部主導のチェーンストア経営への切り替えを進め、同社のPB商品の取り扱いを開始するなど、グループの一員として島忠の経営基盤の強化を図った。経営統合以降、8店舗を閉店、うち3店舗はニトリに改装し黒字化している。経営統合後初の新規出店となる「ホームズ横浜鶴見店」は、34年間営業した「島忠横浜店」の跡地への出店。2200点以上の島忠のプライベートブランド(PB)商品に加えて、ニトリのPBやナショナルブランドまで幅広く取り揃えた。
また、従業員が実際に商品を使用することで、顧客視点の意見をよりよい商品の開発に反映させる取り組みを開始。PB商品の売上拡大に必要な在庫保管場所の確保のため、野田瀬戸DC(千葉県野田市)を竣工するなど、PB強化の準備を進めている。24年2月期の売上高は対前年同期比で9.6%減となる1192億円で、売上高規模でHC業界の中で9位にランクインする。