一般社団法人 日本惣菜協会、惣菜管理士の育成により中食業界のレベルアップに貢献する=企業ストラテジー
食品取り扱いスペシャリスト惣菜管理士の取得めざす
日本惣菜協会では、「惣菜管理士」「デリカアドバイザー」「ホームミールマイスター」の3つの資格試験・認定を実施している。中でも「惣菜管理士」は、惣菜を含む食品の開発をはじめ、製造・加工、流通、企画・販売など幅広い知識を習得できるとして、各方面から注目されている。

同資格は1993年から年1回、食品に関する通信研修および資格試験を実施してきた。19年現在、惣菜管理士は27397人。受講者は年々増加しており、年間約3000名が受講し、試験を受けている【図表1】。資格は三級から一級まで3段階あり、三級合格者が二級、二級合格者が一級というように、より上級の試験を受験できる仕組みになっている。資格取得者は食品メーカーが53.8%と半数以上を占め、続いて惣菜製造卸・小売り・給食20%、卸業11%、小売業7.2%と続く【図表2】。

惣菜管理士養成研修では三級から一級まで3年間かけて履修し、各級で6教科、計18教科を学ぶ。2019年より3年間かけ、毎年1級分のカリキュラム改訂を行っており、最新の法令、情報を学ぶことができる。また、合格後もフォローアップセミナー、メルマガ等を通じて、法改正や惣菜に関する最新情報が発信され、アフターフォローも万全だ。
食品スーパーの惣菜部門および生鮮部門の惣菜・製造に関し、日本惣菜協会の清水専務理事は「食品スーパーは長年、惣菜に力を入れてきたが、生鮮部門が惣菜を扱うとなると、粗利が大きく異なる点や、調理場のダブルスタンダード、特に衛生管理の違いなどの課題を抱えている」と指摘。今後、安全・安心で質の高い惣菜を提供して行くためにも、また食品の取り扱いと惣菜製造における衛生管理教育のためにも、「惣菜管理士」の資格取得をぜひめざしてほしい、と話している。
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