「地場強化」で各地のニーズに応える コロナ禍で消費者の購買行動が変化
「地場強化」を推進
─今期の秋冬商戦に向けては、いかなる戦略で臨みますか。
武岡 現在、全社的に「地場強化」をテーマに掲げた商品政策を徹底しており、下期でも引き続き、取り組みます。当社は中国、四国、関西と幅広いエリアで事業展開しています。そのなか各地で異なる味、商品へのニーズにきめ細かく応えて、お客さまの満足度の向上、また競合店との差別化も図っていきたいです。
各県で支持される商品を取り入れるなか、各エリアをさらに細かく分けた品揃えもしていきます。たとえばしょうゆや味噌、ソースといった調味料は、市町村単位で異なるニーズに応えます。
─地場強化は上期からの方針とのことですが、現状、どういった取り組みがありますか。
武岡 菓子では、兵庫県のかりんとうが一例。地域で人気のある特定メーカーの商品を集めてゴンドラ1本を使って展開しました。山口県にある店舗でも同様に、ある練り物メーカーの商品を充実した売場をつくったところ好評です。下期に向け、さらに各地のニーズやお客さまの声に耳を傾け、さらに喜んでいただける品揃えを実現します。
─一方、コロナ禍で変化した消費者ニーズに向けての施策も教えてください。
武岡 前述の「つくる」というキーワードは重視してます。今後も料理を始めたいという方は多いと予想しています。これに対し、料理の初心者の方にも興味を持って見てもらえるような商品を増やしていきます。
たとえばパッケージにできあがりの料理がおいしそうに表現された商品のほか、有名店の味を再現した商品も扱います。これから料理を始めようとする人は、失敗したくないという気持ちがあるはず。そんな方が商品を選びやすい品揃えを工夫します。
─もうひとつのキーワードは「コストパフォーマンス」です。
武岡 コロナ禍のもとではチラシを見て来店するお客さまは減っています。そのためE D L P(エブリデー・ロープライス)により、低価格を訴求する手法を強めます。価格志向型のディスカウントストア、またドラッグストアもますます脅威になるでしょう。
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