「値上げの夏」に総菜部門が勝つための3つのこととは!
コロナ禍の2年間、他部門同様、総菜部門を取り巻く環境は大きく変化した。今年の夏はコロナの影響は一段落しそうだが、原材料高騰など、過去2年間とは異なる理由で厳しさが増しそうだ。そうした環境の中でいかに戦うべきか。筆者は①数値の把握、②メリハリのある販促施策、③商品改廃のスピードアップの3点を提唱したい。
総菜部門にも迫られる物価高への対応
まず、2021年7~9月の振り返りと今年の与件を整理する(図表)。この2年間、総菜の販売動向は大きく変化した。21年は外食時短営業が継続し、お盆の帰省も自粛、夏祭りやイベントは2年連続中止と「我慢の夏」であった。しかし、総菜部門に関して言えば、在宅勤務の中食需要やオリンピック観戦を中心とした家飲み需要に支えられ、20年から一転して回復基調となった。気候面では、この2年間夏場の台風やゲリラ豪雨の被害は比較的少なかったが、昨年はお盆の時期を境に、前半は高温、後半は低温、と大きく気温が変化した。
では、22年夏はどうか。世界的に見ると日本は「ウィズコロナ」への転換に出遅れ感があるのに加え、日本経済は数十年ぶりの円安も重なり急激な物価高騰という大打撃を受けている。ロシアによるウクライナ侵攻をはじめ、世界情勢も不安定だ。いずれにしても、物価高騰により利益面で厳しくなることは間違いない。
気候面では降雨量は平年並み、気温は高めの予想だ。例年同様、豪雨・台風による被害や夏の電力不足は“起きる想定”で対策を立てたい。
「昨年対比」ではなく「金額値」の確認を
では、急激な原価高騰に、総菜部門はどう対応すべきか。まず取り組みたいのが、
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