恵方巻マーケットは拡大傾向! 22年のトレンドとSM・CVS各社の恵方巻を徹底分析!

ダイヤモンド・チェーンストア」記者 若狭靖代
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SM各社の恵方巻は?

 それでは、22年の各社が売り出す恵方巻の特徴を業態別に見ていこう。

 まずは食品スーパー(SM)に注目すると、イオン(千葉県/吉田昭夫社長)が今年主力として押し出すのは、有名寿司店監修の「招福 海鮮恵方巻」(長さ18cm・太さ5.5cm/1本1490円/以下すべて税込)。エビ、イクラ、サーモンなど人気の具材を中心に11種類の具材を巻き込んだ商品だ。ほか、大分県産かぼすブリや、土佐沖で漁獲したキンメダイなど、地元自慢の魚「プライドフィッシュ」を使用した6種類販売する。上で述べたイトーヨーカ堂の分析と、概ね方向性が一致していそうだ。

イトーヨーカ堂の「豪華絢爛!25種類海鮮絵巻」断面。具材が花柄になるよう配置されている

 そのイトーヨーカ堂では、25種類の具材を巻き込んだ「豪華絢爛!25種類海鮮絵巻」(長さ18cm・太さ9.5cm/1本6264円)を目玉に据えた。太さ9.5cmのボリューム感と、断面が花の模様になるように具材を配置した見た目の楽しさで話題性をねらった商品。恵方巻としてはかなりの高価格帯だが、同社の予約ランキング(1月14日現在)では第10位にランクインしているという。ほか、料理人監修の恵方巻や、北海道・九州・静岡をそれぞれテーマにし、地域の特産品を使った恵方巻も展開する。

 一方、ヤオコー(埼玉県/川野澄人社長)は複数購入して食べ比べるニーズや、家族それぞれが好みのものを選ぶニーズの取り込みをねらう。長さ9cmの小ぶりな恵方巻を「ハッピーサイズ」として計7種類展開、1本537円から購入できる手軽さだ。高級路線としては、予約限定品の「極み海鮮巻」(長さ18cm・幅8cm/3218円、ハッピーサイズ1609円)を用意した。

 ライフコーポレーション(大阪府/岩崎高治社長)は、比較的ベーシックかつ手頃な価格帯の恵方巻を展開する。近畿圏では境港産紅ズワイガニや尾付きエビなどを巻き込んだ「招福 海鮮節分太巻」(1本1058円)を、首都圏では本マグロ赤身など11種類の具材を巻き込んだ「極太 幸福海鮮太巻」(1本3002円)をそれぞれ目玉として予約販売。見た目のインパクトでは他社に一歩譲るが、具材の質やまとまりを重視したラインアップになっている。

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