コスモス、アオキが本腰! 大手ドラッグストアが調剤併設を急ぐ理由
大手は軒並み調剤併設推進を加速
調剤事業拡大へアクセルを踏み込むのはコスモス薬品だけではない。上場ドラッグストア企業の多くは21年の決算説明会で調剤強化策に言及している。
クスリのアオキHDは7月7日の決算説明会で5カ年の第三次中期経営計画「ビジョン2026」を公表。3つの重点施策の1つとして「調剤併設率70%」を打ち出した。同社の21年5月期末時点の調剤併設率は49.5%で、これを5年間で70%まで引き上げる。22年5月期は既存店への併設を含めて薬局100店舗の新規開局を計画している。「新規開局100店舗」はウエルシアホールディングス(東京都)に次ぐ開局数だ(表)。
ツルハホールディングス(北海道)は22年5月期の重点施策として「併設調剤の開局推進と売上構成比拡大」を打ち出し、薬局91店舗を新規開局する計画だ。クリエイトSDホールディングス(神奈川県)も成長戦略として「調剤併設の推進加速」を掲げ、24年5月末に「調剤併設率50%」の達成をめざしている。
大手ドラッグストア企業による処方せん獲得競争の号砲が鳴り、調剤市場は混とんとしてきた。
表●大手ドラッグストア企業の薬局新規開局数
各社決算説明会資料より編集部まとめ
HD=ホールディングス 単位:店
※1:既存店への併設含む ※2:海外2店舗含む