発電設備に企業間連携 攻めの姿勢で変わる小売業のサステナブル最前線!
組織の体系化や教育で大きな効果を創出する
サステナビリティで大きな効果を発揮するには、本部だけではなく全社を挙げたムーブメントを起こしていく必要がある。そうしたなかもう1つ特徴的な動きとして、各社がサステナビリティ活動の体系化や、連携、教育の強化を始めていることだ。
運用体制の体系化では、専門部署を立ち上げ、全社を巻き込み、またスピードをもってサステナビリティの推進を図る企業が増えている。広島県・岡山県・山口県でSMを展開するフレスタホールディングス(広島県)は22年秋、「SDGs推進室」を創設するとともに、活動コンセプト、さらには「環境」「健康」「地域」の3つを活動における重点領域と定めることで、全社で同じ方向に向かい、活動の効果や、組織の一体感を発揮することにつなげている。
長年サステナビリティ活動を実践している生協では、組織内での連携においても先進的な試みをスタートさせている。今年5月から取り組む、全国の地域生協で同時期にサステナビリティ施策に取り組むプロジェクト「コープサステナブルアクション」だ。
同プロジェクトでは、「環境や社会問題について『知り』『学び』『アクションする』仲間を増やす」を掲げ、全国の地域生協の連合会である日本生活協同組合連合会(東京都)が、専用サイト上で、レシピコンテストやスマホアプリゲームなど、サステナブルを実践できる計5つのコンテンツを用意。各地域生協が自由な組み合わせや都合のよいタイミングで活動に生かせるようにすることで、全国の地域生協の活動を底上げし、生協全体でより大きなインパクト創出を図っている。
教育の強化では、リージョナルチェーンのイズミ(広島県)は、サステナビリティの主な担い手は店舗で働くパートナー・アルバイト従業員であるとして、店舗の開業前研修にSDGsについての学習を取り入れている。カードゲーム方式や実際の海洋ごみの清掃体験などを通じて、サステナビリティ活動を自分事ととらえてもらえるようにしている。
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