店内カフェで定食提供!生鮮の魅力を最大化、ウジエスーパーの成功事例
宮城県内で食品スーパー(SM)31店舗を展開するウジエスーパー(氏家良太郎社長)。大手SMやディスカウントストア、ドラッグストアなどとの厳しい競争にさらされながらも、新規出店に依存することなく堅調な売上を維持している有力ローカルSMだ。その背景には、“ウジエらしさ”をとことん追求した、来店目的性向上のための取り組みがある。
まさかの新店苦戦が改革のきっかけに
ウジエスーパーは宮城県北部の登米市を本拠に、仙台市以北を中心に店舗を展開する。有力チェーンとの厳しい競争にさらされながらも、同社の氏家良太郎社長は、「コロナ禍以降、業績は右肩上がりで伸びている」と説明する。コロナ特需の恩恵や、足下の物価高騰で客単価が上がっていることも要因だが、商品政策(MD)の刷新によって主力の生鮮・総菜の収益性が改善していることも大きいという。
裏を返せば、それ以前は主力部門の販売面に課題があったということでもある。「3年くらい前から、お客さまにとって魅力的な売場・商品とは何かを考え続けてきた。そうした取り組みが奏功し始めている」と、氏家社長は言う。
改革の舞台となったのが、2019年にオープンした「吉岡店」(宮城県大和町)だ。店舗周辺は仙台市のベッドタウンとして近年宅地開発が進むエリアで、大きな売上が期待できる有望な店舗だった。
しかし、いざ開業してみると想定外の苦戦を強いられた。「近隣の競合店に比べて、当初の客数は6割程度。600坪サイズで年商は11億円ほどと厳しい状況だった」と氏家社長は振り返る。「生鮮には絶対の自信を持っていたが、客数が少ないためロスを恐れて量感を打ち出すことができず、結果として魅力ある売場をつくれないというジレンマに陥っていた」(同)。
「スムージー」の販売で果物の魅力を伝える
そこで同社は吉岡店の年商を16億円まで引き上げるというゴールを設定したうえで、各部門のテコ入れを図ることにした。
まず手を入れたのが、
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