他のスーパーとは別物に進化!スゴいローカルスーパーの生存戦略とは
リージョナルSMへ移行できた4つの理由とは
店舗の売上は絶対に下がる。だから生き抜くにはネットスーパーしかない──
この危機感と信念のもと、リアル店舗を前提とした収益性の高いネットスーパー戦略を構築したのがスーパーサンシ(三重県/田中勇社長)だ。旗艦店の日永カヨー店の直近の店舗売上は約40億円、対して同店から出荷するネットスーパーの売上は10億8000万円にも上る。ネットスーパー事業の粗利益率は店舗よりも3~4ポイントも高く、独自の高収益モデルを構築している。ネットスーパーは大手も積極的に行っているが、成功している企業はまだ多くはない。かつ、低価格ではなく利便性にコストを支払ってくれる顧客クラスターは限定されているため、ネットスーパーの基本は「一社総取り」のゼロサムゲームだ。そこに企業規模の大小は関係ないので、ローカルスーパーが小回りのよさを生かしてスピーディに始められればエリアで勝者になることも可能だ。
最後に、アルビス(富山県/池田和男社長)はなぜローカルスーパーからリージョナルSMへ移行できたのかを分析して、脱ローカルスーパーの道筋も可視化していきたい。
その要因は大きく4つ考えられる。
①当初から「北陸」という比較的広い範囲を自らの商勢圏に定めていた
②エリアボランタリーチェーンという出自を生かした「物流網」を持っていた
③「M&A(合併・買収)巧者」という他社にはない強みを磨いた
④商勢圏が広がっても「地域のSM」であることに徹した政策をとる一方、他の出店エリアで得られた新たな食文化を他の地域に紹介することで「地域の食文化を豊かにする」役割が支持を得た
以上により、地域密着と規模拡大を両立できたものと考えられる。
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このように、強いローカルスーパー、あるいはローカルスーパーを経て強大化した企業は、他社にはない強みに特化して磨き上げ、他社とは異質な存在へと進化した。
その強さは、他社ではなく自社を徹底的に分析することで特定されるものだ。これこそが「ローカルスーパーのスゴい生存戦略」の本質と言えるだろう。
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アルビスに学ぶ 規模拡大とローカルスーパーの強さを両立する方法
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