減収減益のココカラファイン マツキヨHDとの統合作業着々と進行中
ヘルス&ビューティケアが強いマツキヨココカラ&カンパニー
――ココカラファインは2021年10月にマツモトキヨシHDと経営統合する。
塚本 統合会社の新社名は株式会社マツキヨココカラ&カンパニー。グループ理念は「未来の常識を創り出し、人々の生活を変えていく」、グループのビジョンは「美しさと健やかさを、もっと楽しく、身近に。」だ。3000店舗を超える拠点とデジタルを活用し、お客さま、患者さまのもっと身近な存在になりたいと考えている。2026年3月期にグループ売上高1.5 兆円、営業利益率7%をめざす。
統合後のグループの体制は、マツキヨココカラ&カンパニー新会社の下に、シナジー創出会社のMCC マネジメント、そして2つの事業会社により事業を運営し、ブランドは維持していく方針だ。
ドラッグストア業界全体の売上が概ね8兆円ある。その中で、新会社の位置付けは売上高において概ね1兆円、店舗数においては3200を超える店舗数となる。業界においての上位10社での売上高シェアは75%ある。新会社の特徴としては、特にヘルスケア、そしてビューティケア商品の売上高が、総売上高の65%を占める。ヘルスとビューティーのカテゴリーが大変強い会社が出来上がることになる。
調剤業界の売上高は全体で7.7兆円ある。店舗数としては、業界全体で概ね6万店舗ある。上位10社での売上高シェアは20%になる。ココカラファインとマツモトキヨシHDの調剤売上高を合算すると1142億円。1000億を超える規模となり、上位7番目という位置付けとなる。将来において業界の再編を考えると、まだまだ上位集中型になってない調剤業界において、今後調剤シェアを高めると同時に、成長のドライバーとして調剤分野に、より注力をしていくところだ。
経営統合に向けた取り組みについて、今後は運営の効率化、購買や物流・コストの削減・効率化を進めていく。このような取り組みを経て、シナジー効果として、ココカラファインとして年換算で80億円の利益改善を見込んでいる。2021年10月の経営統合後、初年度で営業利益200億円、経営統合後3年目をめどに300億円のシナジーの発現を見込んでいる。