「100年視野に働き甲斐ある会社めざす」5期連続で増収増益の平和堂=夏原平和社長

聞き手:千田 直哉 (株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア編集局 局長)
構成:森本 守人 (サテライトスコープ代表)
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地場野菜が対前期比200%超増

「全員参加型経営」をめざし、平和堂が力を入れる「ピカピカ実現活動」 「全員参加型経営」をめざし、平和堂が力を入れる「ピカピカ実現活動」。年2回、優秀 事例を発表する大会を開催している
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──ところで、「全員参加型経営」を実践するための施策とはどのようなものでしょうか。

夏平 「ピカピカ実現活動」というプログラムで、10年上期にスタートしました。店舗の部門単位のチームが売場や商品、サービスを改善するため、目標を立て、独自の取り組みを行う内容です。11年度からは表彰制度を導入、優秀事例を発表する大会を年2回、開催しています。

 昨年10月に開いた上期全社発表会で、最優秀発表賞の第1位となったのは、「フレンドマート安土店」の「ありがとうといわれ隊」による、「店舗の魅力UPで、お客様をワクワクさせる店づくり」をテーマにした発表でした。子育て世代のお客さまの数と足元商圏のシェアアップ、上期のお客さまの数40万人を目標に、さまざまな取り組みを行いました。

 子育て世代に対しては、お客さま参加型イベントとして父の日にお父さんの似顔絵を募集しました。また、JAと連携した「とうもろこし収穫体験」を実施したりしています。一方、お客さまの満足度を上げるための取り組みは、独自の感謝祭を開催するほか、カブトムシやクワガタムシをプレゼントするといった内容です。これらにより、30歳代のお客さまの数は対前期比7.1%増、同じく30歳代の売上高は同18.4%増、上期のお客さまの数は同5.5%増となりました。1次、2次商圏シェアとも昨年比で5ポイント近く拡大しました。

 第2位は、「フレンドマート・G 宇治市役所前店」の「ワクワク・ドキドキが止まらない!! 楽しさあふれる花売場、地場野菜コーナーに!!」で、地場野菜コーナーや花鉢の売上高拡大をめざしました。

 地場野菜では品質や大きさに特徴があるタケノコやキャベツのほか、「白ゴーヤ」など珍しい商品も取り扱い、特徴や食べ方をPOPで訴求しました。花鉢は、母の日のコーナーを特設したり、均一セールを行ったりしました。これにより、地場野菜は、対前期比216.9%増、花鉢の売上高は対前期比23.9%増、SM営業部でトップの成績を残しました。

──発表会場の雰囲気はどのようなものなのですか?

夏平 各チームともユニフォームや発表時の演出も工夫しており、会場は大いに盛り上がります。発表者だけでなく各店からの応援者も多く、毎回、1000人以上の参加者があります。職場の結束力が強まるという副産物的な効果も生まれています。

 

大会には毎回、1000人以上が参加大会には毎回、1000人以上が参加。各店からの応援者も多く、会場は大いなる盛り上がりを見せる

 

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聞き手

千田 直哉 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア 編集局 局長

東京都生まれ。1992年ダイヤモンド・フリードマン社(現:ダイヤモンド・リテイルメディア)入社。『チェーンストアエイジ』誌編集記者、『ゼネラルマーチャンダイザー』誌副編集長、『ダイヤモンド ホームセンター』誌編集長を経て、2008年、『チェーンストアエイジ』誌編集長就任。2015年、『ダイヤモンド・ドラッグストア』誌編集長(兼任)就任。2016年、編集局局長就任(現任)。現在に至る。
※2015年4月、『チェーンストアエイジ』誌は『ダイヤモンド・チェーンストア』誌に誌名を変更。

構成

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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