プロセスセンター開発など生鮮強化するゲンキー、藤永賢一社長が語る、これからの急成長戦略!

雪元 史章 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)、森本 守人 (サテライトスコープ代表)
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来夏、滋賀県に進出へ
洗練された店づくりも志向

──今後の出店施策の方向性について教えてください。

藤永 これまでと変わりなく、主力フォーマットとする売場面積300坪のDgSの出店を続けていきます。現在出店している東海・北陸4県のうち、マーケットシェアの大きい福井県と岐阜県については“防衛”のための出店を行う一方、石川県と愛知県では競合と比べて店舗数が少ないため、重点的に投資をしていきます。具体的には23年6月期までに石川県で55店舗、愛知県で157店舗を新規出店する計画です。

──現在推進している中期経営計画(21年6月期~23年6月期)では、「新規県への展開」も目標に掲げています。

藤永 5県めとして滋賀県への出店が決まっています。来夏から本格的な店舗展開を始め、23年6月期までに35店舗をオープンする予定です。滋賀県担当の店舗開発スタッフだけで10名弱を配置しており、すでに約10カ所で契約を済ませています。

──コロナ禍での消費動向の変化も踏まえ、現在標準化している店づくり・売場づくりの面で何か変更を加えることは考えていますか。

藤永 既存のレイアウトや運営手法については従来どおりですが、店内の演出手法については工夫が必要だと思っています。顧客層を拡大するうえでは、今のような“ディスカウントストア然”とした店づくりではなく、「商品の価格がこんなに安いのに、店内の雰囲気もよい」という店づくりも重要で、これには一定の投資を行っていきます。すでに一部の新店や改装店では、照明の配置を変更したり、外壁をガラス張りにして自然光を採り入れたりといった取り組みを行っています。

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記事執筆者

雪元 史章 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

上智大学外国語学部(スペイン語専攻)卒業後、運輸・交通系の出版社を経て2015年ダイヤモンド・フリードマン社(現 ダイヤモンド・リテイルメディア)入社。

企業特集(直近では大創産業、クスリのアオキ、トライアルカンパニー、万代など)、エリア調査・ストアコンパリゾン、ドラッグストアの食品戦略、海外小売市場などを主に担当。趣味は無計画な旅行、サウナ、キャンプ。好きな食べ物はケバブとスペイン料理。全都道府県を2回以上訪問(宿泊)済み。

記事執筆者

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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