レジ袋有料化が後押し?コンビニが進める「レジ作業の分散化」
コンビニが進めるレジ作業の分散化
実際、コンビニ各社はレジに集中し過ぎる作業を分散しようとしています。その1つがセルフレジの導入です。立地次第のオプション的なものとはいえ、ファミリーマートは19年度末で4000店に配備していますから、それなりの規模です。
商品スキャンは店員が行い、支払いは顧客自身でというセミセルフ式もあります。ミニストップは、標準レジがセミセルフにも対応したハイブリッドタイプです。これは2台のレジを1人で運用するイメージといいます。商品スキャンを店員が済ませて、顧客が支払っているうちに隣のレジで次の顧客の商品をスキャンする。顧客が袋詰めを終えた頃には今の顧客のスキャンが終わり、出ていく方に「ありがとうございました」と言って送り出す・・・。そんな感じでしょうか。セブン-イレブン・ジャパンも9月以降、セミセルフレジの導入を本格化します。
しかしセミセルフ式だと、作業の効率は上がるかもしれませんが、商品スキャン・決済・袋詰めの全部をカウンターでやることに変わりはありません。その点はカウンターに行かなくても済むセルフレジの方が、分散という点では優れていますが、一方で酒やタバコを売りづらいという難点があります。
ローソンには、レジレス化の仕組みがあります。商品スキャンと決済をセルフサービスにすることで、レジレスを可能にします。それがローソン公式アプリの機能のひとつである「スマホレジ」です。利用者は購入品を自分のスマホでスキャンし、支払いもアプリにひも付けしたキャッシュレス決済で完了します。これだとレジに立ち寄る必要もないわけで、分散化の到達点といえるかもしれません。とはいえ酒・タバコを取り扱う課題は残ります。18年から稼働している仕組みですが、導入はまだ一部店舗に限られます。